消えた凶器

ノイジー　(2002/01/16(Wed) 01:02:08)

熱帯魚コレクターとして知られる片倉幸一が自ら営む金融会社の自室で殺害された。
部屋は十畳ほどの広さで、入ってすぐの右手に熱帯魚の水槽が二つ、
中央に応接用セット（ソファーとテーブル）
奥の左右の壁には書類の入った本棚が向かい合って並びその間に彼の座る作業机があり、
その背後にもう一つ水槽があった。

片倉は応接用のテーブルの上に頭から血を流して倒れており、その傷口から凶器は鈍器のようなもので左即頭部を強打されたことが死因であることがわかった。
テーブルの上は非常に散らかっており、事件当時、片倉と加害者が争ったことが窺い知れた。
が―肝心の凶器はというと
ソファーの下から、本棚・作業机は引き戸の内側まで、水槽にいたっては３６０度から覗いたが凶器と思しき物は何も見つからなかった。

その後、刑事は片倉の予定表より事件当日４件の面会が在ったことを知り、
彼らを現場に召喚し、それぞれ以下のような証言を得た。

田中　宏　「ああ？煙草？現場は汚すなってか・・・
　　　　　　ワリイワリイえっと灰皿はどこだっけ？
　　　　　　えっと、当日だけど俺は午前十時からの面会だったんだよ
　　　　　　家から自転車こいで行ったらちょっと遅れちまってにらまれちまったよ。
　　　　　　用件は借金の??カタ?≠ﾉ預けといたロレックスを返してもらいにいったんだよ。
　　　　　　もちろん金は返したんだぜ？銀行振込だったから確認してくれればわかる。
　　　　　　しっかし、おかしいなあのスリガラスの灰皿どこいったんだ？」

鈴木　正志「その日は骨折した右腕の治療のために病院に行って、
　　　　　　その後こんな状態だから借金の返済はもうすこし待ってくれないかってお願いしにいったんだよ。
　　　　　　まあ、断られたけどな・・・。ああ、面会は午後一時半からだったよ。
　　　　　　間違いない、手帳にちゃんと書いておいたからな・・・。
　　　　　　あー、そういえば帰りしな女性にあったな・・・」

木下　祥子「私も借金の返済を遅らせてもらえないか願いしきました。
　　　　　　面会までは午後二時からでした。
　　　　　　少し時間があったので少し辺りを歩きながら少し考え事をしていました。
　　　　　　でも、誰とも会わなかったので・・・。
　　　　　　返済の延長は・・・やはり断られました。
　　　　　　四度目だったので分かりきった結果だったんですけど・・・」

面会の順は証言の順である。
午後四時の、四人目の面会者は名前が記されていなかったので誰だか分からなかったが、
片倉幸一はその日の面会については必ず二日前に電話で予約を取り、その時間と名前を記入していたという。
ただ、まれにその日に予約の電話があった場合は時間があるときに限り予約を取っていたという。（ただし、最終でのみの予約だったようだ）

なお、面会時間は五時までだった。

犯人はいったい誰なのか、なぜそうなのか、又、凶器はどこに消えたのでしょうか。


兇器ってスリガラスの灰皿でいいんですか？
それとも兇器も問題の中とか・・・・


凶器は氷。
そして、水槽に入れられた氷が溶け、水温の低下により熱帯魚が死んでいたのであった…。


書き込みありがとうございます
ええっと凶器ですが氷ではありません。
その場合、殴った拍子に氷が砕けて床に散らばってしまうと証拠が残ってしまうので・・・。

ヒント
>テーブルの上は非常に散らかっており、事件当時、片倉と加害者が争ったことが窺い知れた。
と在りますね、ということは・・・？




犯人はあのひと！
鈴木さん!なぜかとゆーと、
彼は右手が使えなかったから片腕だけで
被害者と争ったはずです。
だからテーブルが汚れているのです。

そして！凶器がないのは犯人が身に付けているから!

彼は右手のギプスで被害者を殴ったのです。
これなら証拠も残らない。
・・あってますか？　



残念、これを言うと答えが絞られてしまうんですが、
凶器はギブスではありません。
もしもギブスで殴った場合、石膏の破片が被害者の頭部に残る可能性がかなり高く、
傷口の検証が行われた時点で石膏が採取されすぐに特定されてしまう恐れがあります。

また、以前に書かれた解答の中にあった氷とは違い、殴ったときに付着した血を洗い流すことができず、それが決定的な証拠になってしまう恐れがあります。

ギブスは主に、包帯に石膏を付着させた物のことなのですが、
患部に取り付けるときは巻いた後、霧吹きで水を含ませて固めます
（僕が骨折したときはそうだったので）

ヒントその２
屈折率　と　スリガラス
犯人は証言を下に率直に考えてくださいね。


犯人は木下祥子。凶器はすりガラスの灰皿。

凶器が灰皿であるという前提のもとでの消去法。

田中宏が犯人であればわざわざ凶器を示唆するような証言を
するとは考えにくい。

鈴木正志が犯人だとすると、骨折し、ギブスをはめた右手で
被害者の左側頭部を殴るのは困難、かつ争った形跡があることを
考えると、被害者が背を向けている隙に左手で殴ったとも
考えにくい。

ということで残った木下祥子が怪しい。次に証言内容から。

木下祥子の証言では「少し時間があったのであたりを歩きながら…
誰とも会わなかった」とあるが、それでは鈴木正志の証言中の
｢女性にあったな」という発言及び鈴木13：30、木下14：00という
面会時間を考慮するとおかしい。

ということで総合的に見ると木下祥子が犯人である可能性が一番
高いと思われますがいかがでしょうか？

凶器の灰皿は熱帯魚の水槽に入っているんでしょう。大きさや形が
わからないのでハッキリしたことは言えませんが、おそらく光の
屈折で外からは見えなくなっているだけで、実際に水槽の中に手を
突っ込んでみると何もないように見えるところに灰皿が沈んでいる、
という感じでしょうか。

あくまで推測の域を出ず、決定的な証拠に基づく推理ではないので
あっているかどうか自信はありませんがどうですか、この推理？


昔、理科の実験で「ガラス（石英）は水と屈折率が大体同じである」
とは　習いました。しかし「大体同じ」と言うことは、イコールでは
ないので少し輪郭が見えてしまうらしいです（温度によって多少
かわるらしいですが）。

水槽に入っていたのが水ではなくベンゼン（という薬品）なら
殆ど屈折率が一致するそうで、完全に透明になってしまうそうです。
なので、水槽にはベンゼンが入っていれば、凶器を隠しても全然
見えなくなると思います。

ただし、ベンゼンはすごく臭い上に発ガン物質なので、んなもんが水槽に
はいっていればいっぺんに警察に怪しまれると思いますが。


おめでとうございます！お見事、大正解です
木下祥子が犯人である理由、そして、凶器の隠し場所、問題なく正解です。

みやさんのカキコについてお答えしましょう。
確かにただ、水の中にガラスの灰皿を落としただけでは輪郭が見えてしまいます。
しかし、水槽の中にあるものがあればその輪郭を目立たなくしてくれるのです。
それは、エアーコンプレッサー。
調べてみたのですが、熱帯魚用のコンプレッサーはしたから吸い上げた水を水槽上部に取り付けた装置でろ過、酸素を混合し水槽に戻す、というタイプが多いらしく、
今回の事件では、水に混じって吐き出される小さな空気の泡が灰皿を覆い隠し（完全ではない）、
見えにくくなってしまっていたのです。

実は最初この問題は金魚の水槽だったのですが、
以上の理由から慌てて熱帯魚の水槽に変えたのです。

にしても、こんなに早くとかれるとは思わなかった。
ヒント出しすぎか？
くそう、次は絶対に解けない問題出してやる。
（その前に文章力をつけろよ―――とは友人談）

とにかく正解された方、おめでとうございました!!!!


すみません「済！」をチェックし忘れました・・・。


※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。