磁石はどれだ?(正解・長文)
遊魔 (2002/10/21(Mon) 19:17:13)
一応、過去ログに流れてしまった中で自分が正解を発表しなかったものがあるので、
それを新スレとして掲げておきます。論理に穴があったらすみません。。。
初めてこの問題を見る人は、ぜひ答えを見ずにチャレンジしてみてください。
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問題:
ある日、男が物置の中を整理していたときのこと。
それぞれ別の箱に入っていた3本の金属棒と3本の棒磁石を誤ってぶちまけてしまい、
どれがどれだかわからなくなってしまいました。
金属棒と棒磁石はそれぞれ互いに、
形状、硬度、重量、寸法、温度、比熱、色、、、見た目などで感じられる部分での違いがなく、
唯一判断できる要素になるのは、磁力の有無、だけでした。
また、周囲に砂鉄などを含めた金属物は一切ないため、
磁力の有無は、棒磁石自身を別の棒磁石か金属棒に近づけて
くっつくかどうか試すことでしかわかりません。(金属棒は棒磁石にくっつくことができます)
棒と棒をくっつける回数をできる限り少なくして磁石と金属棒を選り分けるには、
少なくとも何回「くっつけ」ばよいでしょうか?
ただし、最初の状態で計6本は互いに接してない状態とし、
金属棒・棒磁石ともに強固で、傷つけたり、削ったりしてできず、砂鉄を生成することもできません。
また、棒磁石で金属棒をこすっても磁化はしないものとし、同時に、
強力な力で棒磁石を叩きつけても磁力は失われないものとします(つまり、磁力の移動はない)。
また、磁石はちゃんとN極とS極を持っており、N極とS極はくっつき、
N極同士、S極同士が近づくと斥力(離れようとする力のこと)を発し、
磁力は肌にわかる程度の引力・斥力を生むものとしますが、
N極とS極を近づけたときの引力と、磁石と金属棒を近づけたときの引力の差はわかるほどは感じません。
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正解と解説:
正解は「5回」。解き方のポイントは、
・棒をTの字にくっつける。
・5本の内訳が判明すれば6本目は自明。
・Aから順にくっつけてみる。
になります。このとき、「Tの字」にくっつけたとき、
あ:「磁石→??」は必ずくっつく。
い:くっつくのは「磁石→金属」のときのみ。
の2パターンで解法が異なります。どんな組み合わせ方ならくっつくか
というのがこのサイトで言うところの「知識」にあてはまるようなので、
それぞれについて以下に解いてみます。
(以下、説明の便宜上6本の磁石を、ABCDEF、とし、
「A→B」は『Bの中央にAの先端をくっつける』ことを示します)
《あ:「磁石→??」は必ずくっつく、の場合》
相手の棒の中央に自分の先端をくっつけたとき、
中央にくっつけられた側には関係なく両者は磁力でくっつくのですから、
A→B→C→D→E→F (これで計5回)
と調べます。ここでA〜Eは、相手の中央にくっついたかどうかで
自分が磁石か金属棒かが判明します。残るFは、
A〜Eの中に磁石と金属棒がそれぞれ何本あったか、を見直せば、
「磁石と金属棒は3本ずつ」という問題文から
Fがどちらかなのか自明、というわけです。
《い:くっつくのは「磁石→金属」のときのみ、の場合》
《あ》の場合と同様に、1本ずつ順に、
A→B→C→D と調べていくことを考えます。
ただし、ここで一気に全部をつなげてしまうのではなく、
1組ずつ調べ、〔最初にくっついた箇所〕を見つけるのが重要なポイントです。
そして、くっついた、ということはその組み合わせは「磁石→金属」であることを利用して、
あとの棒を、ここで判明した磁石もしくは金属棒を用いて判断していきます。
そのくっつける順序、ならびに判別フローを以下に示します。
(なお、○=くっついた ×=くっつかなかった を意味します)
?@A→Bをチェック
《済》なし
○:A=磁石、B=金属と判明。
あとは、A(磁石)→C、A(磁石)→D、A(磁石)→Eをチェックすれば終了。★Clear!★
×:?Aへ。
?AB→Cをチェック
《済》なし
○:B=磁石、C=金属と判明。
あとは、B(磁石)→A、B(磁石)→D、B(磁石)→Eをチェックすれば終了。★Clear!★
×:?Bへ。
?BC→Dをチェック
《済》なし
○:C=磁石、D=金属と判明。?Cへ。
×:?Fへ。
?CE→D(金属)をチェック
《済》C=磁石、D=金属
○:E=磁石と判明。?Dへ。
×:E=金属と判明。?Eへ。
?DB→D(金属)をチェック
《済》C=磁石、D=金属、E=磁石
○:B=磁石と判明。これで、磁石がBCEとなるため、残りは金属となり、終了。★Clear!★
×:B=金属と判明。また、?@A→B(金属)が×だったので、A=金属と判明。終了。★Clear!★
?EA→DorE(金属)をチェック
《済》C=磁石、D=金属、E=金属
○:A=磁石と判明。また、?@A(磁石)→Bが×だったので、B=磁石と判明。終了。★Clear!★
×:A=金属と判明。これで、金属がADEとなるため、残りは磁石となり、終了。★Clear!★
?FD→Eをチェック
《済》なし
○:D=磁石、E=金属と判明。?Gへ。
×:?Hへ。
?GB→E(金属)をチェック
《済》D=磁石、E=金属
○:B=磁石と判明。?AB(磁石)→Cが×だったので、C=磁石と判明。
これにより、磁石がBCDとなるため、残りは金属となり、終了。★Clear!★
×:B=金属と判明。?@A→B(金属)が×だったので、A=金属と判明。
これにより、金属がABEとなるため、残りは金属となり、終了。★Clear!★
?HE→Cをチェック
※この時点での結果を整理すると、?@A→B × ?AB→C × ?BC→D × ?FD→E ×
つまり、A→B→C→D→E はどこもくっつかない。
また「磁石→金属」はくっつき、それ以外はくっつかないから、
「A→B→C→D→E」のうち、左のほうに金属が集まり、右のほうに磁石が集まっている。
磁石も金属も3本ずつなので、この時点でAB=金属、DE=磁石と判明する。
だから、E(磁石)→Cを最後に調べる。
○:C=金属と判明。よって、金属がABCとなるため、残りは磁石となり、終了。★Clear!★
×:C=磁石と判明。よって、磁石がCDEとなるため、残りは金属となり、終了。★Clear!★
よって《あ》同様、やはり最大5回でA〜Eの中にある「3本の磁石」か「3本の金属棒」が
わかるので、残るFは自明、ということになります。
以上のフローを図にしたのが下記です。
?@┬○─→★Clear!★
└×→?A┬○─→★Clear!★
└×→?B┬○→?C┬○→?D─◆─→★Clear!★
│ └×→?E─◆─→★Clear!★
└×→?F┬○→?G─◆─→★Clear!★
└×→?H─◆─→★Clear!★
Q.E.D
あらいぐま (2002/10/21(Mon) 19:18:16)
ながっ!!いや・・・それだけです・・・すいません
すごいですねぇ・・・
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。