気合と目薬を
ヒノエトラ (2002/03/28(Thu) 03:53:29)
<ご了承下さい>
気合を入れたら『とても』『かなり』『思っていた以上に』
長くなってしまいました。
更に無駄な文章も多々ございます。
済みませんが目薬を準備して、お読みください。
また、この文章に出てくるパソコンはウィンドウズです
Macユーザーの方には解り難い表現が表れると思います
ご了承ください
植松探偵事務所に一つの電話がかかる。依頼とは言いがたい内容だ。
その電話の向こうの男はその内、殺されるらしい。
植松は疑った。名前や住所は聞き出した。会社のお偉いさんだという事もわかった。だが、
「狙っているやつの名前はわかってるんです。」
ただ、名前を聞こうとするとお偉いさんが口を閉ざす。
「名前を言いたくはないですが、私のパソコンの中にある…。」
植松は疑いながらも相手の言葉を手帳に書き込んでいる。
「…というフォルダの中に文章ファイルがあります。そのファイ…」
植松がついに疑いをぬぐった。
電話の男が『ファイル』と言おうとして止まる。
それ以上、話さなくなった。植松が何度もその男の名を呼ぶ。
植松はもしやと思った。そして走って車に飛び乗った。
豪邸には既に数台のパトカーが止まっていた。
その中に眉間にしわを寄せた辻本警部補がいる。野球部時代からの友人だ。
「手がかりぐらい残してくれてもいいモンだがなぁ。どうも、ついてねぇなぁ」
その愚痴に家の前に引かれたロープ越しに植松が言葉を挟む。
「お前はついてるよ。俺がここに来たんだからな。」
「おぅ、マツじゃないか。お前も野次馬か?どうも日本人ってのは…」
「このロープ超えちゃっていいか?調べたい事があるんだが。」
「って、おい!何またいでんだよ。野次馬はその向こうで充分!」
「この殺人の犯人を知ってるんだ、俺は。」少し誇大に言う。
「お前が犯人を知ってるってか。」辻本はひるんだ。「俺、ついてきてんのかなぁ。」
辻本の案内で現場の部屋に入る。
WindowsXPが置かれてある。電源が入ったまま。血塗られたまま。
InternetExplorerが3つばかり開かれていた。
手帳を取り出し、右手にマウスを握り、ひっきりなしにクリックする。
あれ?言われたファイルは見つからない。
植松は少しばかり焦った。色んな方法で探してみた。他にパソコンはないかと尋ねてもみた。
しかし、言われたファイルがない。
「やっぱり、ついてないな〜。」辻本。
ふと植松が画面を見るとゴミ箱の中に何か入っている。
すがるようにゴミ箱をダブルクリックする。
その中に『植松探偵へ.txt』と題されたテキストファイルがあった。
「心配すんなお前はツイてるみたいだ」植松。
植松は間違えて消さないように慎重に『元の場所に戻す』をクリックした。
そのファイルは無事デスクトップに帰ってきた。植松に少し笑みが浮かんだ。
早速開いてみる。
『4-1 9-2 8-3 8-4』
予想していたより簡潔な内容だな。手がかりとは思えない数字の羅列だった。
それと共に一言
『このIEは開いたままだろね』
植松はほっと胸を撫で下ろした。ただし3つも開いたままにある。「この」とは、どれだろう。
しかし、これで犯人がわかるかも知れない。
植松は辻本に聞いた。容疑者の一人や二人いないのか。
辻本が植松に答える。今日用事があって家の中に入れた人たちが三人いたらしい。
三人か・・・適当に言っても三分の一だな。植松と辻本の中に邪心が生まれた。
その三人が来るまでにIEにあるアドレスを手帳にメモっておく。
http://www.interq.or.jp/tokyo/toshizo/sosiki.html
http://ccinfo.ims.ac.jp/periodic/indexj.html
http://www.hanshin.co.jp/tigers/profile/index.html
間もなくして使用人の唐瀬が二人のお客を連れて来た。そして紹介する。
「こちらが 藪木篤史 様です。エンジニアをなさっていて
ご主人様が最近、なさっているパソコンの方を指導してくださった方です。
本日もそのご用件とお聞きしました。」唐瀬が続ける。
「こちらは 松木平助 様です。ご主人様の長男です。ご主人様とは姓が違いますのは、
平助様がご主人様の後を継ぐ事を嫌がって・・・。」一度口を閉ざした。
「ご本人の前でこんな事言うのもなんですよね。」植松は小さくうなずいた。
「こちらは 常盤勇樹 様です。え…っと、ご主人様がお金をお貸しになさっている方です。
…あの、本日は返済期限の延期について…」先程のこともあって口が少し固い。
「この三方が今日来られた方たちです。」
つまり以上が容疑者です。
何分の1の確率などでは困りますので、詳しく理由もお願いします。
長々と済みませんでした。
てつや (2002/03/28(Thu) 09:47:41)
松木平助でしょうか。
新撰組の、「隊員番号−前からの名前の文字」ということで。
それを阪神でやると、藪本ですからちがいますし。
ヒノエトラ (2002/03/28(Thu) 10:21:45)
てつやさん。そして、その他のこの問題を見た皆さん済みませんでしたっ。
木と本を見間違えたみたいです。
『藪木』を『籔本』と思って、考え直してください。
実はこの問題3人の名前が浮かんできて
その内二人がある理由で考えられない、という物です。
不備があって本当に済みませんでした。
素通人 (2002/03/28(Thu) 11:38:40)
あれっ?あたしは上の「4−1,9−2,8−3,8−4」を2番目のアドレス元素周期表の表に当てはめたら「kalace」と出ました。カラセって支配人の唐瀬のことじゃないのでしょうか?
てつや (2002/03/28(Thu) 21:54:23)
なら、唐瀬でしょうか。
常盤は名前が出てないし、薮本なら怪しいメモをゴミ箱に入れたまま空にしない
なんてことはないでしょう。松木は、父親が自分とは違う姓(おそらく母親?)
の「松木」と入れることも考えにくい。息子なら「平助」で入れるとか。
という訳で、周期表から出てくる使用人の唐瀬でしょう。
ヒノエトラ (2002/03/28(Thu) 23:48:07)
回答してくださった皆様ありがとうございます。
ただ、済みませんが
是非色々な意見を聞いてみたいので
解決は30日深夜24:00ごろにしたいと思います。
てつや様、素通人様
申し訳ありませんが
少しばかりのご辛抱を
違う意見などをお持ちの方
48時間ございます
どんどん書き込んでください
シロ (2002/03/29(Fri) 00:44:36)
スゴイ!!手間のかかった面白い問題だと思います!
で、推理の方ですが・・・。
最初、電話で被害者は
「…というフォルダの中に文章ファイルがあります。そのファイ…」
と言ってます。その後、ゴミ箱の中にあったファイル『植松探偵へ.txt』を
『元の場所に戻す』とデスクトップに戻ってきました。
元々どこかのフォルダにあったファイルならそのフォルダに戻るはずでは?
(実はMacユーザーなので不確かですが)
この疑問は見当はずれかなぁ・・・?(推理じゃなくて疑問、でしたね)
ヒノエトラ (2002/03/29(Fri) 16:41:39)
お褒めの言葉ありがとうございます。
面白いと言う一言は本当嬉しいですね。
で、その疑問ですが、鋭いです。
推理には大きく左右しませんが。
念のため書いておきますが
『間違いではありません』。
わざとです。
推理には大きく左右しませんが…。
ヒノエトラ (2002/03/30(Sat) 23:54:13)
>>解決篇
植松と辻本は食い入るようにディスプレーを覗く。
元々体力に自信のある二人、頭はそんなに切れない。
しかし、それほど難しい暗号ではなかったらしい。
わずかな時間を重ねると3人の名前が浮かんだ。
『新撰組組織図』から『松木平助』の名前が浮かぶ。
『−』の左側の数字が、慶応元年の時の何番隊隊長かを表し
右側の数字が、その隊長の名前の左から何番目の文字かを表している、とすると
4−1…4番隊隊長 "松"原忠司
この通りにしていくと 松木平助 が出てきた。
『元素周期表』からは『唐瀬』の名前が出てきた。
『−』の左側の数字を縦、右側を横にすると
(K)(A)(La)(Ce)の四つが出てきて 唐瀬 となる。
最後に『阪神選手名鑑』から『籔本篤史』が出てきた
『−』の左側を背番号、右側を文字数。新撰組のときと同じだ。
4−1…背番号4 "藪"恵壹
さっき言った様に 藪本篤史 が出てくる。
植松が解き終わって口を開く「常盤は容疑者から外れたみたいだな。」
辻本の応え「そうだな、その代わり唐瀬の疑惑も浮かんだな。
ってほとんど俺一人にとかせといて何を知ったような!お前は俺が解いてる間…。」
「それでも3分の1か、せめて2分の1ならこの○×鉛筆を使えば50%だけどな。」
「お前無視した上にまだそんな事言ってるのか…。けど、藪本が外れるから2分の1だな。」
珍しく辻本が推理を始めようとしていた。
「いくら慌てているとはいえ、ゴミ箱にファイルが残ったままだった。
ちょっとしたパソコンユーザーでもしないミスだ。プロのエンジニアならしない失敗だ。
IEが開いたままだったのも素人である証拠だ。俺ならあのテキストを読んで消してたな。
ちなみに『元の場所に戻す』をクリックした時、被害者の言っていたフォルダではなく
デスクトップに出てきた。これもゴミ箱にドロップする際にマウスに慣れていなくて
一度デスクトップに置いてしまったんだろう。」
植松は切れている辻本に驚かずに返す。
「『挑戦状』の書き込みでも参考にしたんだろ?」辻本は返す言葉がなかった。図星のようだ。
また考え直す、植松は2つのサイトを良く見直した。
不自然なところはないか。何か見落としていないか。
あった。よく考えると不自然だ。
『KALaCe』だ。ポツリと一言植松が言う。
「なんで、『KALaCe』なんだろ、『KARaSe』じゃなくて。
周期表には充分すぎるほどアルファベットがあるのに。
『R』や『S』を使う方が『L』や『C』よりも日本人の俺たちに伝えるには確実だ。
まるで故意にではなく偶然が生んだ言葉だ」口を休めずに結論を言う。
「おそらく薮本の暗号も唐瀬の暗号も神様が創った偶然だったんだろう。
3分の1よりもずっとずっと低い確率の偶然だったんだろな。」
宗教なんかにうとい植松は久々に神様という言葉を使った。
<<
松木平助が連行された夜、植松は布団にもぐって考えた。
事件のきっかけにもなったあの電話の時、どうして名前を言ってくれなかったのだろうか。
神様さえ出てこなければそんなに複雑ではない暗号だ。
名前を言うのも代わらないんじゃないのだろうか。
いつも現実的でいつも孤独な植松には
『考え直してくれるはず』と信じる心という物があまり解らない。
<<
お疲れ様でした。解決篇まで長くなっちゃいました。
>>回答に点数をつけるならば(読まなくてもいいです)
松木が犯人である …30点
唐瀬が犯人である …20点
藪本が犯人である …10点
常盤が犯人である … 0点
ゴミ箱の事から藪本ではない …+30点
LやCから唐瀬ではない …+20点
IEが開いたまま、藪本ではない…+5点
デスクトップから藪本ではない…+3点
3つの暗号 …+4点×3
息子を信じる心から松木が犯人…人間として90点
4人の中にいなく外部犯だ …恐れていた答え70点
<<
皆さん流石に鋭い眼力をお持ちです。
このサイトのレベルの高さを再確認させられました。
たぶん不満の残っている方もいらっしゃるかも知れません。
ヒノエトラに一言、言っておきたい!という方もいらっしゃるかも知れません。
済にチェックは入れておきますが、
ぜひ疑問、愚痴、批評があれば書き込んでください。
長々とお付き合いありがとうございました。
ヒノエトラ (2002/03/30(Sat) 23:54:56)
済っす
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。