トラックドライバーの休日
ロシナンテ (2003/11/19(Wed) 12:25:13)
「おいおい、向こうの車線は大渋滞だな・・・」
「どうしたのかしらね?ひょっとして大スターが来るんじゃなぃ」
「それは無いだろ。うん。全く無い。アリエナイ〜」
「そうかしら〜?この前のPMASのコンサートの時・・・」
「おい、ちょっと待て。」
「何よ。いつも人が話してる途中で・・・そもそも私が何で運転しなきゃいけないの?!」
「電話だよっ!携帯が鳴ってんだよ・・・もしもし〜?」
・・・・・・・・
「ちょっと、大分長い電話ね。ひょっとして女じゃないの?」
「冗談言ってる場合じゃねんだよ。この渋滞、検問だってさ」
「へぇ〜。なに、わざわざそんな事をねぇ〜。本当かしら・・・?」
「うるせ〜な。うちの会社のトラックが盗まれたんだよ!」
「うっそ〜?!」
「まじ。荷物はプラズマTV、テンコ盛りだってさ」
「うっそ〜?」
「嘘付いてどうすんだよ。ここ一時間でトラックごと消えちゃったんだって」
「あ、私、犯人わかっちゃった!」
「良い。聞きたくない・・・」
「カッパーフィールド。デビッド・カッパーフィールドよっ!」
「やっぱり・・・聞きたくなかった・・・」
「あんなデッカイ貨物トラックを人に気付かれずに消せるのは彼だけよっ!マチガイ無いっ!」
「寝る。」
「でも、なんでこの高速道路の逆方向の車線だけ検問なのかしら?」
「あそこの貨物基地は地方からの大型家電なんかを都内や首都圏に持ってく中継点なんだよね。
すぐ側にICがあるんだけど、逆方向、地方へは行かないから。」
「そりゃ、あんたが行かないってだけじゃないの?」
「ん〜入り口まで住宅街抜けなきゃ行けないし。道は細いし、規制されてるし・・・」
「へぇ〜。トラックは止められちゃうんだ。」
「いや、トンネルがあって抜けられないようになってんの」
「へぇ〜そんな小っちゃいトンネルだったら誰も・・・」
「あのね、大型貨物以外の車は通れるよ。ちゃんと・・・」
「あれ、あの前走ってるトラックもあなたの会社のよね?」
「あぁ〜。盗まれたやつと同じタイプのやつだな。しっかし危ねーな」
「普通じゃない。走ってて危ないんだったら、あんた仕事無くなっちゃうわよ?」
「・・・・・・・・・・。」
「何よ。急に黙っちゃって・・・ねぇ・・・怒った?」
「・・・・・・・・・。」
「ねぇ・・・。せっかくの休みじゃない・・・。久しぶりのデートなのにぃ・・・」
「怒ってないよ・・・」
「じゃ、気の利いた事言ってみてよ・・・」
「うん・・・・・・・・・。」
「やっぱり怒ってる・・・もう泣きそう・・・」
「ホントに怒ってないよ♪ちょっとスピード落としてごらん♪」
「うん・・・なんで・・・?」
「さっきのトラックがどこに行くか知りたいんだ。」
「ちょっと・・・。うん・・・?」
「それと、ちょっと上司に電話してみるよ」
「え・・・?」
さてさて、デート中のこのカップル、彼氏は何か気付いたようですが・・・
運転手が彼女なので少々心もとないですが、
彼氏は何に気付き、上司になんと言うのでしょうか・・・
むた (2003/11/19(Wed) 12:35:44)
タイヤから空気が抜いてあって車高が低くなっていた。それを見て彼氏はICから住宅街にぬけるつもりなのを気づいた。そんなことするのは車を盗んだ犯人だけ。ってことでしょうか?
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。