咳をしてもひとり
てつや (2002/04/12(Fri) 11:35:50)
過去ログ[2735]「子の心、親知らず」の続編です。
(注・多少の知識は必要とします! 先に断っておきます・・・)
春休みも終わり、ようやく浩二も受験生を意識し始めたようだ。しかし、いまだに
私と浩二の間には大きな溝があるような気がしてならない。浩二が私をちゃんと信頼
してくれていない、というか、なんというか。
妻ともめっきり会話が少なくなった今、私の心の拠り所は小学四年生になる娘・遥
(はるか)だけだ。しかし、ここ数日どうも様子がおかしい・・・
遥がどうも私を避けているようなのだ。
いや、それだけではない。浩二も妻も、今まで以上に私と接触を持つのを避けてい
るような感じがある。
私は家族という船の中で孤立してしまったのか。
ある夜、とても孤立に堪えきれなく、仕事の帰りに飲み屋で時間を潰した後、憂鬱
に家路についた。夜に浮かぶ我が家がいつも以上に重苦しい重圧を持って立っている。
しかし、私はどうもいつもとは違う不安に襲われた。
家に入ると、家族の姿が無く、電気が消えているのだ。今はもう11時。どうもこれ
は様子がおかしい。
「ん! ん!」わざと大きな咳払いをしてみたが、私の声が響くのみである。
と、暗闇の中にぼんやりとテーブルの上に一枚の書置きがあるのが見えた。
私は背筋が凍るような思いがし、急いで電気を点ける。と、どうも「離婚しましょ
う」などの内容ではないようだ。改めてじっくり読むと・・・
「136 141
186 186
138 152
234 186
136 186
0を繋ぐ」
これは一体どういうことだ・・・?
ワン! ワン!
!! 突然の犬の鳴き声にびっくりしてしまった。振り返るとペスが尻尾を振って
いる。
「お前、待っててくれたのか・・・」
ありがとう、ペス。よし、一緒にこの暗号を解いてやろう! そして失われた家族
の絆を取り戻すんだ!!
ビエリ (2002/04/12(Fri) 11:56:27)
ん〜難しいですね・・・
Oを繋ぐって○を繋ぐってことで6や8や9を繋ぐってことなんでしょうか?でもさっぱりですね!
ビエリ (2002/04/12(Fri) 12:15:43)
あっわかりました。
上の数字を2進数にかえて0を結ぶと・・・
1:0:0:0:1:0:0:0
1:0:1:1:1:0:1:0
1:0:0:0:1:0:1:0
1:1:1:0:1:0:1:0
1:0:0:0:1:0:0:0
1:0:0:0:1:1:0:1
1:0:1:1:1:0:1:0
1:0:0:1:1:0:0:0
1:0:1:1:1:0:1:0
1:0:1:1:1:0:1:0
ってことで『SOFA』ですね?違いますか?
てつや (2002/04/12(Fri) 16:15:55)
なるほど、この問題は似たような数字がたくさんあるな。もしかして・・・
10001000 10001101
10111010 10111010
10001010 10011000
11101010 10111010
10001000 10111010
やはりそうだ、2進数に直して0を辿ると、「SOFA」、つまりソファが現れる。しかし、ソファに一体何があるんだ・・・?おそるおそるリビングのソファを調べると、下の方に何かある・・・長細いプレゼント包装をした箱だ? これは?
と、その時部屋中にクラッカーの音が鳴り響いた。
「ハッピーバースデー!! お父さん!!」
振り返ると、浩二に遥、そして妻の直子がクラッカーを持って立っている。
「え、あ、どうしたんだ、おまえたち・・・」
「何言ってるの、今日はお父さんの誕生日でしょう」
妻の言葉で思い出した。そうか、今日4月12日は私の誕生日じゃないか。
「で、そのプレゼント、俺からのだから・・・早く空けてよ」浩二は照れ隠しの笑いを浮かべている。
「浩二、おまえ・・・」なぜか震える手を、抑えるようにして包みを開く。
中から出てきたものは、新品のゴルフクラブのドライバーだった。
「おい、これ、高かったろう・・・?」浩二は答えない。
「浩二は、お年玉を使わず貯めて、そのお金で買ったのよ」
「遥も少し出したよー」
何ということだ・・・私は今まで浩二に信用されていない、と感じ続けていた。しかし、本当は私が浩二を信用していなかっただけなのだ。心の溝は、他でもない私の心にあったのだ・・・いつから私は家族を信用できなくなってしまったのだろう・・・これからは、私は家族のために生きよう・・・
「あ、あ、ありがとう・・・」流れる涙を抑えることは、もはやできない。
「お父さん泣いてるー」「泣くなよ、父さん」
「ほ、本当に、ありがとう・・・」
「ったく、ところで俺の誕生日っていつか覚えてる?」
「・・・えっ?」その一言は、私の涙を止めるのに十分すぎる程だった。
「VAIO NOTEほしーなー。ねえ、父さん」
「お、おい、あれは確か何十万とするんじゃないか・・・」
「遥はX BOXほしいー」
「は、遥、お前まで・・・」
「そうねえ、私は新しい指輪が欲しいわね」
「・・・」
心の溝がなくても、やはり私は給料を運ぶ人間のようだ・・・
ということで、ピエリさんおめでとうございます。一時間持ちませんでした。即答ですな。
うーん、結構難しいと思ったんですがねえ・・・今度はもっと精進してきます。
そら (2002/04/12(Fri) 16:29:29)
いい話でした(T−T)
有瀬 (2002/04/12(Fri) 16:49:29)
今一番目が離せない家族ですね!
がんばれ、お父さん!(笑)
らい (2002/04/12(Fri) 16:56:56)
みなさん頭いいんですねぇ…
解答見ても2進数って…??って感じでした(苦笑)
/ (2002/04/12(Fri) 18:34:15)
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てつや (2002/04/12(Fri) 18:36:56)
補足説明:
「お父さん、2進数ってなーに?」
「遥、私たちが普段使っている数字は、0から9までの10個の数字を組み合わせて使う『10進数』っていうものなんだ。
でも、コンピュータなどは値があるかないか(1か0か)だけを示す『2進数』を使うんだよ。
で、10進数が、1の位・10の位・100の位っていうふうにして繰り上がるのに対して、2進数っていうのは1の位・2の位・4の位という風に繰り上がるんだ。
だから、2進数で「10」というのは10進数でいうと「2」、2進数で「111」というのは10進数で「7」になるんだね。分かったかい?遥?」
「ぜんぜんわかんない・・・」
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。