月からきたスフィンクス
流石速人 (2002/10/03(Thu) 03:09:27)
ある日の、のどかな昼下がり。
渡の家からは、女の子の泣き叫ぶ声がしています。
原因はどうやら、兄だけゲームを買ってもらったことにあるようです。ありがちですね。
もう慣れた事でしたが、ようやく泣き止んだ叡は、こんな提案をしてきたのです。
「ワタルだけずるい。謝るんならエイのほしいものを持ってきて」
「なに?僕が買えるものならいいよ」
「いいの?
じゃあ『月の水』と『誰も見た事がない宝物』を持ってきて!」
てっきりお菓子か何かだと思った渡は慌てました。
しかも叡は、持ってこられないのならコレで、と新作ゲームを指差しています。
渡はもうお小遣いを使い果たしています。しかし、こうなると叡はなぞなぞが解けるまで
渡を解放したりはしません。
(かぐや姫気取りだな…一体どこから仕入れてきたクイズなんだろ)
そんな事を考えている場合ではありません。
一刻も早く、叡をぎゃふんと言わせてください。
あらいぐま (2002/10/03(Thu) 03:14:22)
なぞなぞだよね?
月の水・・・誰もが見たことない宝物・・・
なぞなぞ解く前にお小遣いを前借して・・・だめだね
・・・わからん
ピッポ (2002/10/03(Thu) 09:17:36)
う〜ん難しいですね〜。
月の水=火?
月曜と水曜の間って事で、・・・う〜む。
誰も見た事が無い宝物
まず書くものと紙を用意して目を閉じます。
そして、紙を見ないように「宝物」と書きます。
するとどうでしょうまだ「誰も見た事が無い宝物」が生まれます!
・・・だめでしょうね(汗
出なおしてきます。
BBQ (2002/10/03(Thu) 11:16:31)
ぎゃふん!(←誰も言わないって(^_^;))
「月の水」はともかく、「誰も見た事が無い宝物」なら用意できると思います。
それを持ってきた事を確認するには見なければなりませんが、
見てしまうとそれはもう「誰も見た事が無い宝物」では無くなってしまいます。
これを解決するには「『宝物』」が見えなければいい」という発想で考えて、
「何も持ってこないで、見せているふりをする」で如何でしょうか?
ぽてと (2002/10/03(Thu) 20:18:17)
これは「誰も見たことがない宝物」ですよね?「誰も見ることのできない宝物」なら無理に近いですが・・・ う〜む・・・ぎゃふん!
まんじろ (2002/10/03(Thu) 21:44:17)
もしかして、仕入先は某小説からですか?
だとしたら叡ちゃんはどこで読んだんだろあんな小説・・・?ませっこ?
それでタイトルがスフィンクスになってるのかな?
もしそうなら解答知ってますので今回はパスします。
流石速人 (2002/10/03(Thu) 21:54:38)
まんじろさんへ
そうです某小説です(笑)
知っている方がいて嬉しいです、驚きました。
叡は純粋にかぐや姫からとったと言うことで・・・
−って古文も読めちゃう小学生になっちゃいますけど・・・(汗)
シロ (2002/10/04(Fri) 02:06:27)
小説は知らないので、答えてみよう。
『月の水』は誰も見たことがないから
ふつーの水を持っていけばよいのでは
ないでしょうか?
「こんなのウソだー!」と叡ちゃんに
言われても『誰も見た事がない宝物』
ってことで・・・。
ダメかな?
リョウ (2002/10/04(Fri) 16:10:23)
なぞなぞっつーか、
とんちかなぁ?(^−^;)
俺なら、「月の水」は
月の映ってる水を汲む。
「誰も見たことのない宝物」は、
「俺(渡)が探しに行くと、俺が先に見て、
『誰も見たことがない』ものでなくなっちゃうから、
自分で探して来い!」とほざく(笑)
流石速人 (2002/10/05(Sat) 22:42:41)
なぞなぞではなく、クイズとして考えて見てくださいね。
正解が出ているようにも思えますが、言うと解ってしまいますのでもう少し置いておきます。
≪続き≫
「・・・わかった、行ってくるよ」
渡がそう言って立ちあがると叡は少し驚いたようでしたが、
意地になっているのでしょう、行ってらっしゃい、とむくれたままで送り出しました。
一方渡も、ただ出てみただけで糸口さえつかめていませんでした。
「どうしよう…最近理屈っぽくなってるしな」
隆のせいだ、と友人を恨んでみても今はしょうがありません。
「月の水…誰も見たことのない…誰も?」
そうだ、誰も見たことがないなら叡だって見たことがないはずだ。
なら、僕の持ってきたものが「それ」である証明は叡にはできないことになる。はずだ。
もっと言うと、僕にもできないけれど…
「問題は、どうやって「それ」が月の水だったり宝物だったりすることを納得させるかだよな」
まったく、と、渡は知恵のつき始めた妹を更に扱いにくく感じるのでした。
リョウ (2002/10/06(Sun) 14:57:14)
わかったというか…
これなら結構いけんじゃない?
「誰も見たことのない宝物」
何も持ってこないで、
渡「ちょっと自分の力では持ってこれないから、
ここで一緒に宝物が来るのを待とう。」
そして、何時間か経って、
叡「うそつき!
このまま明日になっても宝物なんてこないんでしょ!」
渡「そう、いまお前が言ったじゃん。
『明日』『未来』は『誰も見たことの無い宝物』だよ」
……はたして、これで納得するだろうか…(−_−;)
流石速人 (2002/10/07(Mon) 20:47:41)
皆様、おつきあいして下さってありがとうございました!
ピッポさん:正解です!が、叡が納得するか…(苦笑)
シロさん:惜しいです。駄目押しの説明が欲しかったです。
リョウさん:…ステキすぎます!!読んでガッツポーズしました!!(謎)
「月の水」は某小説でスフィンクスが出していたものです。
その小説内での答えは「瓶詰めの水を持ってきて、『これは確かに月の水だ。ただし、蓋を開けてはいけない、空気に触れるとたちまち普通の水に変わってしまうのだ』と言った」というようなものでした。
同様に「見たことのない宝物」も説き伏せることができると思います。
回答があるようでないような問題でしたが、答えてくださりありがとうございました!!
流石速人 (2002/10/07(Mon) 21:12:39)
≪続き・説明を終えて≫
「…ぎゃふん」
叡はくやしそうに、本当にそうつぶやきました。驚きです。
論破は諦めたようですが、やはりまだ納得がいかないという表情をしています。
しばらく脚をぶらぶらと揺らしていましたが、ふと思いついたようです。
「・・・じゃあ、ワタルはどこでどうやってコレを取ってきたのよ」
「えー…っと・・・
・・・秋吉台で。」
「え?」
「ほら、地図帳とかで見たことない?あそこは誰にも知られていない洞窟がまだ沢山あるんだよ。そこまで行って取ってきたんだ。いや、大変だった。光も届かない真っ暗な洞窟でね、音だってコウモリの羽音しかしないんだ――」
渡はとうとうと宝のありか、それにまつわる冒険を語って聞かせました。
もちろん出任せですが、こういった話の創造は得意なのです。これに関しては、暇つぶしにお題をふっかけてくる隆に多少感謝しなくてはいけません。
ロープ一本で洞窟の奥深くの宝を手探りで取りだし、富士山麓に行っては月につながる泉の水を不安定な足場からようやく汲み出し…
叡の興味は既に、話がどこまで続くのか、に移っていました。
よく喋り通したものです、二人に夕食の仕度をしろの声がかかりました。
話に切りもつき、食卓へとんでいった叡を見て、渡はおもちゃ屋のチラシを、気づかれないように破り捨てました――
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。