トップアイドルの顛末
三原ジュン (2004/02/12(Thu) 14:14:36)
A子とB男は恋人同士である。
ふたりは小さいころから身寄りがなく、施設で育っていた。
貧乏ながらも一生懸命働いていたが、食べていくのがやっとという生活。
しかし彼らは幸せに暮らしていた。
そんなある日、A子は町で突然アイドルにスカウトされたのだ。
アイドルになれば比べ物にならないくらいお金が稼げる。
A子は考え抜いた挙句、アイドルになる決心をしたのだ。
B男も快く賛成してくれた。
その後、A子はたちまちトップアイドルになった。
高級マンションに住み、高級外車を乗り回す毎日。
贅沢な暮らしに慣れてくる頃には、B男の存在が鬱陶しくなってきていた。
ある日、A子は大金持ちの御曹司にプロポーズをされたのだ。
B男とはっきり別れる決心がついたA子は彼を呼び出した。
御曹司との結婚のことを伝えると、B男は絶対に別れないと言い張る。
しかもA子がみなし子だったということを世間に公表するとまで脅してきたのだ。
A子は彼を殺す決心をした。
次の日の夜、A子は自分の車にB男を乗せ山奥まで来ていた。
「やっぱりあなた以外考えられないわ。
ヨリを戻した記念に乾杯しましょう」
A子は用意していたジュースをB男に勧めた。
B男に渡したジュースには睡眠薬が入っている。
ジュースを飲んだ彼はやがて深い眠りに落ちた。
A子はB男が完全に眠ったのを確認すると、目の前がちょうど崖になっている
急斜面に車を止め、B男の指紋をあちこちにつけてから彼の体を
運転席に移動させた。
A子は車を降り、ギアをドライブに入れ、
サイドブレーキを解除しドアを閉めた。
車はゆっくり崖へ向かって行く…
A子はほくそ笑みながら自宅へ戻った。
数日後、ふたりの刑事がA子の元へやってきた。
B男は車に乗ったまま崖下へ転落し、即死だったという。
「B男さんとは恋人同士でしたよね?」
「昔の恋人です。とっくに別れてました」
「B男さんの乗っていた車はあなたの物ですよね?」
「はい。数日前にB男さんに貸したものです。
キーを渡してこのガレージから乗って行ったのを覚えてます。
安全運転が自慢のB男さんだったのに…事故なんでしょうか?」
「睡眠薬が検出されたので、自殺の線も考えられます」
「まぁ!私が結婚すると聞いてショックを受けたのかしら?
かわいそうなB男さん…」
A子はしらじらしく演技をすると、もう一人の刑事が口を開いた。
「あなたがB男さんを殺したのですね」
なぜ刑事は即座にA子による殺人であると断定したのでしょう?
たかふみ (2004/02/12(Thu) 14:43:38)
キーにはB男の指紋もついているのでしょうか?
もしついていなければ運転していたのにキーに指紋がついていないという
矛盾が生じてきますが
三原ジュン (2004/02/12(Thu) 14:51:38)
書き込みありがとうございます。
指紋は抜かりなくどこもついていたということでお願いします。
私の用意している正解は指紋は関係ありません。
キョウ (2004/02/12(Thu) 14:53:51)
こんにちは。
実はB男さんは車の免許を持っていなかった。
どらごん (2004/02/12(Thu) 16:04:52)
どうも。
大金持ちの御曹司にプロポーズをされたものの世間にはまだ公表していなかった。
「昔の恋人です。とっくに別れてました」
といっているにも関わらず、B男の自殺動機を
「私が結婚すると聞いてショックを受けたのかしら?」
と考え、さらに車も貸している。
その事から、ごく最近までかなりの接点があったと刑事は推理した。
…ってこれじゃA子が殺したなんて証明できない…。
出直そう…。
nak (2004/02/12(Thu) 16:11:53)
A子は、B男の指紋をあちこち付けた後に、
A子はギアをドライブに入れたりサイドブレーキを解除したりしているので、
B男の指紋の上にA子の指紋が付いているのが発見された
KAIJI (2004/02/12(Thu) 22:38:14)
「事故」や「死」の話題になる前に「事故だったのでしょうか?」と警察以外知らない事実に触れた。
三原ジュン (2004/02/12(Thu) 23:15:44)
私の用意していた正解はまさしくキョウさんおっしゃる通りです。
食べていくのがやっとという生活をしていたB男は
運転免許を持つ余裕すらなかったのでした。
警察はそのことを知っていたのでA子の嘘がすぐにわかったのでした。
nakさんの推理のとおり指紋の説もありえますね〜(^^;)
また、最初に刑事が「転落し即死」という旨を伝えていたのですが
書き方が悪かったですね。 KAIJIさんすみませんでした。
またレスしてくださった皆さんありがとうございました<(_ _)>
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