実際に有った、プロファイル問題

TK4　(2004/12/07(Tue) 14:25:14)

では、今回はアメリカで実際に居た人をモデルにします。
そして、皆さんにはプロファイルをして頂きます。
と言っても、犯人像を見るのではありません。
心理テストの結果から、「その犯人にあった過去」を推理して頂きます。
簡単な問題です。気軽にお答え下さい。

それでは行きます。

１９８●年、アメリカでとある連続殺人事件が起きます。
それは、５つの州をまたいで二桁の被害者がでました。
それは凄惨な事件でした。
被害者は必ず、多数の刺し傷を受けており、死後顔を斧の様な物で原型を留めない程にされていました。
良くある、体の一部を持って帰ったような後は有りませんでした。
被害者は、３０〜４０代の女性。及び、５０代の男性でした。
動機は不明です。

５ヵ月後。
捜査の甲斐もあり、犯人が捕まりました。
犯人は２８歳の清掃員をしていた男。名前は仮に「Ｊ」としましょう。
「精神的異常」で判決は下り、貴方はその治療にあたる事となりました。
治療に入る為には、そのＪから動機を知らなくてはなりません。

しかしＪは無口で、いくら話しかけても一言も話しませんでした。

ある日、貴方はＪに箱庭を作らせて見ました。
箱庭とは、色々な建物や、オブジェを与え、ジオラマを作ってもらう事で、
その対象者の心理状況等を知る為の物です。

しばらくして、渋々Ｊは箱庭を作りました。

その箱庭の状況は以下のような物です。
場所は広い農場です。
中心に農家が置いてあります。
廻りは草原で、木は有りません。
農家に一部接して、円く木製の柵が２重に建っています。
その中に、羊が１頭だけ居ます。
柵の周りには、その羊を狙っているのか、狼が５頭も居ます。
羊は、その狼を避けるように、なるべく農家よりに居ます。
おそらく、その農家の人なのでしょうが、夫婦でどこかに出かけるらしく、
農家から、箱庭の外に続く道の外に近い所に、農家に背を向けて立っています。

以下図
　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　｜夫婦　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　
　　　｜　　　　　　　　　　　｜
　　　｜　　　　　　　　　　　｜
　　　｜　　　　　　　　　　　｜
　　　｜　　　　　＿＿＿　　　｜
　　　｜　　　　||＿＿＿農家　｜
　　　｜　　　狼||　　羊||　  ｜
　　　｜　　　　||　　　||　　｜
　　　｜　　　狼||＿＿＿||　　｜
　　　｜　　　　|＿＿＿＿|狼　｜
　　　｜　　　　　　　狼　　　｜
　　　｜＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿｜

以上がＪの作った箱庭の状況でした。

この箱庭を見て、貴方はＪの過去を知ります。
さぁ、この箱庭から解る過去とは・・・

因みに、この問題ヒントを出すと瞬殺御免なので、
ヒントはラストまで無しで行きたいと思います。
皆さん頑張って下さい。

「羊」がJを表していて、
「夫婦」がJを見捨てた両親を表していて、
「狼」が被害者たちを表しているんだと思います。
つまり、Jはいじめられっこで、それを両親は見過ごしていた。その結果Jにはトラウマが残った。そして大人になって復讐した。
これでお願いします。
ところで、狼は5匹いるって書いてあるのに、4匹しかいない…。


　ちゃーす。

　SHOさんの解答に便乗して追加。被害者は両親と同じくらいの年齢。


基本的にはSHOさん、Apolloさんと同じなのだが
気にかかる点がいくつか
まず、柵が二重にあるということ
狼の数、農場だということ

柵が二重にあるということは十分と思われる何らかの方法で羊は守られているということだと思われますが、それでも羊（J）は十分だと感じていないようです

この場合、狼の数は何か意味があるのでしょうか？もしかしたら５つの問題や事件を象徴しているのかもしれませんが、ただ単に沢山という意味かもしれません

農場は開かれた場所にあるので人生の最も開かれていたと思われる時代、幼少年時代を表していると思われます。ということは逆に今現在は先が見えない、もしくは選択肢が限られているという状況に置かれていると感じているのでは無いのでしょうか？

そして空である農家が安全の象徴であるということ

これらを総合して考えてJはある程度裕福な家庭に生まれ何不自由無く育つが、何らかの理由で両親との決別があり、冷たい世間にもまれ両親への不信、憎しみが募る。そのはけ口として選ばれたのが被害者たちであり憎しみの象徴として彼らは殺害された。

アメリカの常として児童虐待にあった？


すみません、取りとめのない文章ですが、そこら辺察してください


SHOさん、Apolloさん毎度です。
あぁ、こちらでも間違いしてゴメンなさい。
でも、回答に影響は有りませんので、あまり申し訳なくは無いかもしれません。
ヒントは出さないと言っています。が、ヒントが無いと怒られそうなので、
要点のみにはい、いいえで答えたいと思います。

＞「羊」がJを表していて、
ここは、はい。です。

＞「夫婦」がJを見捨てた両親を表していて、
ここは、はい。でもいいえ。でもありません。

＞「狼」が被害者たちを表しているんだと思います。
ここは、はい。でいいと思います。

＞つまり、Jはいじめられっこで、それを両親は見過ごしていた。その結果Jにはト
＞ラウマが残った。そして大人になって復讐した。
ここはいいえ。です。

＞被害者は両親と同じくらいの年齢。
ここは、はい。です。

さてさて、これでヒントになりましたでしょうか？
まだ、正答は出ていません。
引き続き、心理分析をお楽しみ下さい。


こんばんわ
「趣味は人間観察」と言う人はあまり信用できないと思う線分ftです。
(自分だって人間なのだから、まず自分を観察すべき……
(あ、趣味が人間観察の方、スミマセン)

さて、
>「夫婦」がJを見捨てた両親を表していて、
>ここは、はい。でもいいえ。でもありません。
>被害者は両親と同じくらいの年齢。
>ここは、はい。です。
との事なので、両親は虐めを見過ごしていたのではなく
むしろ、虐めていた張本人達なのではないでしょうか
しかし、幼いJはそれを認めずに、別の人物と認識する事によって
自分の心の平安を守ろうとした。
「遠ざかる夫婦＝優しかった両親」と
「狼達＝虐待の象徴＝復讐の相手」は一体だったのではないかと……

知人のDV被害者の方曰く
「家は、安全を守る柵ではなくて、監禁の檻」
こんな話が大好きな私が一番カウンセリングを受けるべきかも……＾＾；


たまりんどさん、線分ｆｔさん毎度です。
では、早速答え合わせに行きましょう。

たまりんどさん毎度です。
ほ・・・今日は一回で言えました。

＞柵が二重にあるということは十分と思われる何らかの方法で羊は守られていると
＞いうことだと思われますが、それでも羊（J）は十分だと感じていないようです
ここは、はい。です。

＞この場合、狼の数は何か意味があるのでしょうか？もしかしたら５つの問題や事
＞件を象徴しているのかもしれませんが、ただ単に沢山という意味かもしれません
前半は、はい。です。後半はいいえ。です。

＞農場は開かれた場所にあるので人生の最も開かれていたと思われる時代、幼少年
＞時代を表していると思われます。ということは逆に今現在は先が見えない、もし
＞くは選択肢が限られているという状況に置かれていると感じているのでは無いの
＞でしょうか？
お見事、はい。です。

＞そして空である農家が安全の象徴であるということ
これは、はい。で良いと思います。

＞これらを総合して考えてJはある程度裕福な家庭に生まれ何不自由無く育つが、＞何らかの理由で両親との決別があり、冷たい世間にもまれ両親への不信、憎しみ
＞が募る。そのはけ口として選ばれたのが被害者たちであり憎しみの象徴として彼
＞らは殺害された。
これは、いいえ。の部分も多いですが、はい。の部分も含まれています。

＞アメリカの常として児童虐待にあった？
あう！ここは、はい。です。
正解です〜。
解答は次のレスで行きます。しばしお待ちを。


＞「趣味は人間観察」と言う人はあまり信用できないと思う線分ftです。
＞(自分だって人間なのだから、まず自分を観察すべき……
＞(あ、趣味が人間観察の方、スミマセン)
こんにちわ、人間観察というか「人間推理」が好きなＴＫ４です。
特に、変った行動を取っている人に壮大なストーリーを付けるのが大好きです。
石焼イモのおじさんを、英国スパイにしたストーリーは記念にとってあります。
・・・変な人呼ばわりは、勘弁して下さい。

と言う事で回答です。
＞両親は虐めを見過ごしていたのではなく
＞むしろ、虐めていた張本人達なのではないでしょうか
はい。です。

＞しかし、幼いJはそれを認めずに、別の人物と認識する事によって
＞自分の心の平安を守ろうとした。
ここは、いいえ。です。

＞「遠ざかる夫婦＝優しかった両親」と
ここは、おしいですが、いいえ。です。

＞「狼達＝虐待の象徴＝復讐の相手」は一体だったのではないかと……
おおぉ〜。はい。ですよ。

と言う事で、線分ｆｔさんが補完していく形になりましたね。
解答説明が少なくなって助かります。

＞知人のDV被害者の方曰く
＞「家は、安全を守る柵ではなくて、監禁の檻」
とても悲しい事ですね。
私の可愛い愛子には、こんな思いさせない様に、私は頑張ります！

と言う事で、次は解答編です。
しょぼいですがお待ち下さい。


ではでは、瞬殺されまくっているＴＫ４の解答編。
始めさせて頂きます。


貴方の目の前に、一冊のファイルがあります。
Ｊの過去に気が付いた貴方が、調査を依頼した会社からの物です。
そこにあったのは、Ｊの悲しい過去でした。

Ｊが３歳の頃、Ｊの父親が浮気相手と蒸発します。
そして、その事実を突きつけられた母親は、Ｊに虐待を始めました。
「お前のせいで父親が出て行った」
「お前のせいで私の人生は狂った」
「お前など生まれてこなければ・・・」
日々続く、肉体的虐待。
それを救ってくれる人間はいませんでした。
Ｊが４歳の時、母親は実家に戻りました。
そこで、さらに祖父・祖母・叔母からも虐待を受けました。
Ｊが７歳の時、母親が再婚しました。
その再婚相手からも虐待を受けました。
５人もの大人が、グルになってはＪは逃げ出す事も出来ませんでした。
一人で生きる事など思いつきませんでした。
Ｊは、母親を、家族を愛したかった。
でもそれは、叶う事は有りませんでした。
Ｊは、そんな地獄を生き延び、１５で家を出ました。
虐待によって痛めた右足を引きずりながら、生まれた故郷を捨てました。
母親に、家族に絶望して・・・

貴方は、調書の後にもう一冊に分けてあるファイルを見つけました。
それは、調査屋が調べてくれたのかも知れません。
そこには、被害者の事が細かく書いてありました。

一人目　子供が二人いる。　事件当日、マーケットにて子供を叩いて叱っていた。
二人目　子供が一人いる。　事件当日、とある駐車場にて子供を叩いて叱る。
三人目　・・・・・・

そう、被害者はすべて子供がいました。そして、被害に遭った日に子供を叩いていました。
おそらく、Ｊはその現場を見ていたのかもしれません。
そして、過去の自分に重ね合わせ、虐待を受けていると思い込んだ・・・
その子には味方はいないとも・・・
そして、その子を救う為に飛び込んで、「悪者」を退治した・・・

貴方は、調書をデスクに放り投げると、深くため息をついた。
「・・・やり切れない事件だ・・・」
これで、あの箱庭の説明が全て付く・・・
羊は、自分。か弱い羊を選んだ事は･･･子供を指すのだろう。
狼は、敵だ。おそらく、母親、再婚相手、叔母、祖父母･･･
木の無い農場。木は自我を表す。そして、農場は幼少時代･･･
つまり、幼い時期だ。
柵は、自分を守るもの。そして、守りたい、守って欲しいと言う欲求の表れ。
それが、家に接していたと言う事は･･･
家に、つまり家族に守って欲しいと言う欲求･･･
そして、去っていく農家の夫婦･･･
これは、夫婦ではなく、父親とその浮気相手だったのだ･･･

貴方は一度冷めたコーヒーを啜ると、ＰＣに向かった。
原因が判れば、今後のカウンセリングのプランも組み立てられる。
Ｊもまた、社会の歪みが生んだ被害者でもあるのだ･･･
そう思うと、キーボードを叩く手に、少し力が入った。
向けようの無い怒りを、晴らす様に･･･


という事で、解答編終了です。
参加いただいた皆様、解答お疲れ様でした。
めでたく、すみ！


※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。