捕虜の脱走
斑猫 ◆XMrov1pg (2004/12/20(Mon) 18:04:13)
収容所の敷地で、30人の捕虜が穴を掘っている。
「この土地の岩盤は固すぎて人力で掘るのは不可能ですが、
他に与える仕事が無いのです。」
見てると捕虜たちが必死につるはしで掘っても、
地面にはほとんど穴があかない。
捕虜たちは皆疲れきり今にも倒れそうだ。
本当に一人の捕虜が倒れるとそのまま起きあがらない。
しばらくすると看守が来て、立つように命令し、
ムチで打ちはじめた。捕虜はピクリともしない。
胸クソがわるくなる光景だ。
サイレンが鳴ると新しく30人の捕虜が来て作業をはじめる。
倒れていた捕虜が他の捕虜たちに抱きおこされてる。
疲れきってぐったりした捕虜たちはノロノロと収容所内に戻っていく。
収容所の中に入ると看守が点呼をとり、
特殊な鍵で捕虜たちから首輪をはずしていく。
「作業は30人で1日6交代、24時間やっています。
作業がきついので4時間であのザマです。」
「屋外で作業する捕虜が脱走しませんか?正面ゲートはすぐそこですよ。」
「捕虜たちがはめている首輪をみてください。
正面ゲートを通ろうとすると首輪は高圧電流で捕虜を殺します。
人が出入りできるのは正面ゲートしかありません。
首輪は破壊も分解も改造もできません。
高圧電流を遮ることはできない。電流を他に逃がす事もできない。
何かで包んだり、妨害電波を使っても首輪の機能に問題ありません。
正面ゲートを通る捕虜を首輪は必ず殺します。
首輪のバッテリー持続時間は一万時間以上です。
捕虜の首輪をはずす事は看守にしかできません。
作業のため屋外にでる度に、捕虜に新しい首輪をはめます。
捕虜が首輪なしで屋外に出ることは絶対にできません。」
収容所の視察を終えた私は帰る車の中で、見た光景を思いだしていた。
後日、その収容所で脱走事件がおきたと聞いた。
私は逃げた捕虜の無事を願っている自分に気がついた。
問題 捕虜はどうして脱走できたのでしょう?
今回は簡単かもしれません。
看守の買収・ヘリコプターの突入ではありませよ。
SHO ◆wZvmj0BI (2004/12/20(Mon) 19:02:26)
・倒れたふりをして運ばれる。入り口で首輪を看守に外してもらい、そのすきにバーッて逃げる。
・首輪が偶然故障してた。
この2個で。
小ばか (2004/12/21(Tue) 00:21:33)
こんばんわ
1.現実的な回答
首輪をつける看守を買収してバッテリー切れの首輪をつけさせる。
2.無茶な回答
捕虜の交代時に捕虜が混在するので、新しく来た捕虜がそのまま収容所に戻ることを繰り返し、1人の捕虜がバッテリー切れまで作業所に居続ける。
食料は交代時に仲間の捕虜が差し入れ、時々倒れることで休息をとる。
しかし、これを1万時間つまり1年以上続けるのはゴルゴ13でも無理だろな・・・
斑猫 ◆XMrov1pg (2004/12/21(Tue) 00:10:24)
SHOさん どうも
>倒れたふりをして運ばれる。入り口で首輪を看守に外してもらい、そのすきにバーッて逃げる。
面白いけど 推理問題の答としてはどうでしょう
そういえば 強引な手口をつぶすのを忘れました
「つるはしで看守を脅して首輪を外させる」とか
まあ捕虜収容所の看守だし 当然武装してると皆さんも思いますよね
走って逃げれば 撃たれると思いますよね
そのとおりでしょう
you (2004/12/21(Tue) 01:11:53)
正面ゲートを壊すとか、電線を切るというのはどうでしょうか?
線分ft (2004/12/21(Tue) 15:58:08)
こんばんわ
どちらかといえばマメハンミョウな線分ftです。
(いや、只有毒なだけですが)
さて、古典的な方法ならば死んだ振りをして
収容所から出た所で脱走ですかね……
もしくは、収容所内で手当て出来ない程の怪我をして
外部の病院に連れて行かれた所で脱走。
でも、そんなに甘くはないのだろうなぁ……
斑猫 ◆XMrov1pg (2004/12/21(Tue) 20:13:02)
youさん どうも
>正面ゲートを壊すとか、電線を切るというのはどうでしょうか?
そうそう、こんな強引な手口をつぶし忘れた
線分ftさん どうも
>でも、そんなに甘くはないのだろうなぁ……
私もそう思います
小ばかさん 正解です
>食料は交代時に仲間の捕虜が差し入れ、時々倒れることで休息をとる。
これも ぴったりです
13日の金曜日の時と同じで あっさり正解がきましたね うーん
「刑務所」ではなく「捕虜収容所」だったことが重要です
捕虜たちが閉じ込められている間も戦友たちは前線で戦い、
祖国が危機に陥っている訳ですから
1、捕虜たちには強い結束がある
2、捕虜たちは現状に屈することなく強い使命感を持っている
もちろん一概にこうではありません
しかし少なくとも刑務所の囚人とは立場が違います
小ばかさんは無茶といいましたが
舞台が刑務所なら非現実的な話が
捕虜収容所ならしっかりとリアリティを持つことがあります
ではエピローグをお読みください
斑猫 ◆XMrov1pg (2004/12/21(Tue) 20:13:43)
エピローグ
捕虜は捕まらなかった。
彼は本国に絶対持ちかえるべき情報をもっていたのだろう。
おそらく彼は我軍が考えていたよりも重要な人物だ。
そしてタフでガッツがある本当に偉大な英雄だ。
私は視察をした時、捕虜の奇妙な行動に気がついていた。
29人の捕虜は、動かない1人を隠すようにして作業をしていた。
しかしそれでもその捕虜は倒れてムチ打たれる。
新しい捕虜たちが来たときに、抱き起こされたその捕虜は、
しゃきっと体を伸ばし、そのまま平気な顔で作業をはじめた。
そして新しく来たばかりの捕虜の中の1人が、
急にノロノロとした歩き方をして収容所に戻っていった。
あの捕虜は、そうやって過酷な労働を24時間1年以上続けたのだ。
疲れて倒れたふりをして短い睡眠をむさぼり、
仲間の手の中からわずかな食料と水をもらって。
ひたすら首輪のバッテリーが切れるまで。
《END》
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。