恐竜から落ちた男

斑猫　(2005/06/09(Thu) 20:50:11)

氏名はすべて仮名です
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「あれがアンキロサウルス、その横がスピノサウルス。」
「すごくでっかいのがいるぞ。あれ兄弟かな？」
「下をにらんでるのがブラキオサウルス。
　口をあけてるのがディプロドクスだよ。」
ビルのようにそびえる恐竜たちの名前を路也が教えてくれる。
感心すると、パンフレットを丸暗記したと言う。
「ディプロドクスの足や首は本当はもっと細いし、
　首の角度もあんなに上にはあがらない。
　もっと正確に作ってくれないと見て名前は判らないよ。」
そう言いながら路也はけっこう大恐竜博を楽しんでいる。
機械じかけやコンピュータ制御で動く恐竜はいない。
それでも実物大というだけでものすごく迫力がある。

「おまたせしました〜。マーベラス真部の大脱出〜。」
「おっ路也、ショーが始まるぞ。」
マーベラス真部は今人気のエスケープマジシャンだ。
やけに女性客が多いと思ったら、真部が目当てだったのか。
真部は目隠しをつけ、鎖で自分を縛らせる。
アシスタントの男たちが縛られた真部を持ち上げ、
水槽の中に入れる。鎖の重さで真部は浮いてこない。
水着の美女が登場し、水槽をずっと前に押し出す。
一番前の観客たちがあわてて後ろに下がる。
水槽の中の真部が観客に手を振る。
女性たちの黄色い声援がさらに高まる。
突然照明が消え、場内が真っ暗になる。
しばらくして、ドサっと何かが落ちる音。
スポットライトが右側のはるか上を照らす。
首を高く伸ばし、こちらを見下ろすブラキオサウルスの頭が
光に浮かび上がる。
叫び声があがる。
スポットライトの光がそのまま真下におりる。
地面に横たわる真部の体。いやな角度で曲がった首。
頭の下に広がる血。

「真部は恐竜の頭の上から墜落したと見て間違いないでしょう。
　約２０ｍの高さからコンクリートの地面に落下。即死です。　
　一般客には秘密にしてあるそうですが、大型恐竜の体には
　隠し扉があり中に入れるようになっています。
　さらに首の中のハシゴを登っていくと、頭の上に出口があります。
　真部は暗転の間に水槽を脱出し、恐竜の頭の上に登った。
　予定ではそこで真部にスポットライトがあたるはずでした。
　しかしライトがあたる直前に真部は転落した・・・・こんな感じです。」
「水槽とその中の水、鎖、恐竜にも不審な点は無かった。
　真部の転落後、すぐ照明がつき警備員たちが集まったから
　誰かが何かを隠す時間はなかった。
　恐竜の中に隠れていた人間もいない。
　油などが塗られた跡もない、怪しい仕掛けもない。
　真部の死体にも異常はない。薬物なし。アルコールなし。
　念のため手のひらや足の裏も調べたが何も見つからなかった。」
「鎖をすり抜け水槽から出る時も、ハシゴを登る時も、
　アシスタントの手はほとんど借りず真部が１人でやっていたそうです。
　ハシゴで登る首の中はとても細く、恐竜の頭の上は狭い。
　誰かが待ち伏せして真部を突き落とすのは難しかったと思います。
　真部のハシゴ登りはすごく早かったらしいです。
　追いかけて登った人間がいても追いつけなかったでしょう。
　真部だからあのわずかな時間で恐竜の上に出現できたんです。」　
「恐竜に自分一人で登り、足をすべらせての転落死か。やはり事故だな。」
　そうやって捜査員たちが話していると、
「刑事さん、これ事故じゃないよ。殺人だよ。」
「こ、こら。路也。」
「えっ、坊や。事故じゃないって？」

問題　マーベラス真部を殺したトリックとは何か？



2005/06/09(Thu) 22:16:28 編集(投稿者)

斑猫さんこんばんは＾＾

いいタイミングで来たなぁ、一番のりできるかな♪

さて、挑戦します。
路也だから気付いたのかな。
>ディプロドクスの足や首は本当はもっと細いし、
>首の角度もあんなに上にはあがらない。
この設計は殺すためだった。

でも肝心のトリックが思いつかない。
・ディプロドクスの口の中に潜んで長い棒で真部をつっついた。
う〜ん真っ暗だったのですよね＾＾；では
・ディプロドクスの口の中に潜んでブラキオサウルスの口に棒をひっかけ、
　思い切り引っ張ってブラキオサウルスの頭を揺らした。
ディプロドクスの頭の角度によっては何とか棒を隠せるかな。

犯人は（聞かれてないけど）設計に関わった人。
＜編集＞あ、まだ中にいるのかな。
　　　　もしくは警備員の格好で紛れ込んだかな。
言い忘れました、マーベラスって・・。
私の好まない類の気障で自分大好きな色男が見事に浮かんできますね＾＾
　



・ディプロドクス、ブラキオサウルス
　両方の内部にハシゴがある、と解釈。
・「兄弟かな？」と思わせるほど近づけて展示してあった、と解釈。

という前提で推理します。
元々は、

ディプロドクス内部のハシゴを上り、
頭から外に出て、
ブラキオサウルスの頭に飛び移る、
スポットライトが当たると、あたかもブラキオサウルスの頭の上に
突然マジシャンが出現したように見える。

という段取りになっていたんじゃないでしょうか。

しかし、事件当時、誰かが細工をして、
ブラキオサウルスのハシゴの方へ誘導した。
急いでいるマジシャンは、ディプロドクスのハシゴと信じて
駆け上がり、あわててもう片方の恐竜の頭へ飛び移った。
しかしそこには何もなく…。


斑猫さん、どうも。
来たら有ったので答えさせていただきます。（あ〜眠）
ほとんど達磨さんとYukoさんの答えの横取りです。

前提１．ディプロドクスもブラキオサウルスとほぼ同様の構造だが、
　　　　出口が頭の上でなく、口の中であった。

前提２．マジシャンはマジックにキレを出すため、
　　　　トリックの最中は反射的に動くように訓練している。

前提３．ディプロドクスとブラキオサウルスの入り口は近くにあり、
　　　　ほぼ同じ方向を向いている。

以上の前提が満たされれば、後は言うまでもないでしょう・・・


斑猫さんこんばんは！
おぉ！こんな時間にそうそうたるメンバーが！つけいるスキは無いかな？

＞下をにらんでるのがブラキオサウルス。
＞口をあけてるのがディプロドクスだよ。
とあるが本当は下をにらんでるのがディプロドクスで口をあけてるのが
ブラキオサウルスだった。つまり置き換え自体がトリックでした。
＞パンフレットを丸暗記したと言う。
＞もっと正確に作ってくれないと見て名前は判らないよ。
以上がパンフレット上の表記と実物が違う事を示す部分。

リハーサルの時は置き換えられてなく、口をあけてるブラキオサウルスの
頭の上に出たマーベラスは下の客から見えやすいように前方に１〜２歩
踏み出せる事を確認していた。（口をあけた形なので平坦に近い状態に
なっている）
本番の時は真っ暗なので２体の確認は立ち位置だけ。
置き換えられてるのに気付かず下をにらんでるディプロドクスに上った
マーベラスはリハーサルの時と同様に１〜２歩踏み出したが下をにらんでる
頭の前方は前下がりに角度がついているのでバランスをくずしたマーベラスは
落下した。

いかがでしょうか？


明らかに間違っている所だけを挙げます

達磨さん　どうも
>ブラキオサウルスの口に棒をひっかけ、
警察の徹底捜索で何も見つかっていません
もちろん棒なども
>ブラキオサウルスの頭を揺らした。
人の力でも揺れるような恐竜は怖くて登れないですね

Yukoさん　どうも
>ブラキオサウルスの頭に飛び移る、
地上20ｍの高さで飛び移るのはやめたほうがいいです

小ばかさん　どうも
>出口が頭の上でなく、口の中であった。
「大型恐竜の体には・・・・・・頭の上に出口があります。」
この説明はディプロドクスにも当然適用されます

refrainさん　どうも
>つまり置き換え自体がトリックでした。
全長30ｍ近い２頭の恐竜を入れ替えるのは簡単ではありません
まあ逆にそれが真部の意表をつけたのかもしれませんが
不正解です

>口をあけてるブラキオサウルスの頭の上に出たマーベラスは
>下の客から見えやすいように前方に１〜２歩踏み出せる事を
>確認していた。
>（口をあけた形なので平坦に近い状態になっている）

>下をにらんでる頭の前方は前下がりに角度がついているので
>バランスをくずしたマーベラスは落下した。

この部分の推理はすばらしい



皆さん　さすがです
正しいポイントを押さえています
あとは「なぜ真部は恐竜をまちがえたか？」



斑猫さんこんにちは！
不正解です・・・不正解です・・・ヒロシです・・・（間違い）
結構自信あっただけにショックが隠しきれません！(ToT)（え？ふざけてる？）

あらためて、
＞水着の美女が登場し、水槽をずっと前に押し出す。
この押し出し加減で口をあけてるディプロドクスの上り口と下をにらんでる
ブラキオサウルスの上り口の位置関係を勘違いさせた。

でお願いします！




斑猫さん、どうも。
前回のレスは酔っていたためか、自分で見直すと妙なテンションでした。

さて、答えは28968のrefrainさんを支持します。
多少補足すると、
>「下をにらんでるのがブラキオサウルス。
>　口をあけてるのがディプロドクスだよ。」
なので、頭の上を歩けるのはディプロドクスの方でしょう。
ならば、マーベラス真部本人が登るつもりだったのはディプロドクス。
しかし、スポットライトの光が当たったのはブラキオサウルス。
証明係にブラキオサウルスと伝えられるのは弟子(?)の美女だけでしょう。
理由は別の恐竜から落ちたとわかったら不審に思われるからでしょう。
しかし、リハーサルもあっただろうから本番直前に変更になったと伝えたと
思われますが、それも疑惑を招く話ですね。完全犯罪への道は遠い・・・
さらに言えば、観客を後ずさりさせるほど水槽を動かす必要があったとすると
問題点が多すぎですね。



refrainさん　及びその回答を支持した　小ばかさん　正解です

他の方　特にYukoさん　
> ・ディプロドクス、ブラキオサウルス
>　両方の内部にハシゴがある、と解釈。
>・「兄弟かな？」と思わせるほど近づけて展示してあった、と解釈。
ここまではすばらしかったんですが　残念



「明かりが消える前に水着のおねえさんが、
　観客が立っているところまで水槽を押し出したんだ。
　たまたまおとなしい観客ばかりで
　素直に後ろに下がっていたけど。
　ひとつ間違えば真部さんのファンが水槽を取り囲んで
　マジックショーはめちゃくちゃになっていたと思うよ。
そこまでならなくても、お客さんがすんなり下がらなければ、
　真部さんは水中で息を止めていたんだ、
　秒単位の進行の遅れでもマジックは失敗していたはずだね。
　だから水槽をあんなに前に出すのは不自然だった。

　ショーの前に何度もリハーサルがあったはずだけど、
　その時は水槽は前に出されなかったと思うよ。
　逆に水槽は後ろに下げられる予定だったんじゃないかな。
　それなら水槽から出てそのまま右手に走れば
　ディプロドクスがいる。
　本当は真部さんはブラキオサウルスではなく、
　ディプロドクスに登るはずだったんだ。

　ブラキオサウルスとディプロドクスは
　本当は全然骨格が違うんだ。
　だけど首や尻尾の長さ、頭の形だけ変えて
　胴体は同じもので間に合わせてあるみたいだよ。
　それとも２頭を同時に作ったので、
　つい体形が似てしまったのかもしれないね。
　だから父さんには最初にその２頭が兄弟に見えたんだ。
　とにかく２頭の隠し扉の位置、首の中のハシゴの位置や角度は
　ほとんど同じなんだ。

　でも２頭にははっきりと違いがあったんだ。
　ブラキオサウルスは頭が下をむき、
　ディプロドクスは口をあけている。
　ブラキオサウルスなら頭の上に立てば下からも見えるね。
　ディプロドクスの頭の上に立っても
　口がじゃまで下の観客からほとんど見えない。

　ディプロドクスの口の上にまたがるのは簡単だよね。
　頭の上からすべりおりれば口にひっかかる。
　真部さんはそうやってディプロドクスの口にまたがる予定だった。
　しかしブラキオサウルスの頭は下をむいているから、
　ブラキオサウルスの口に　またがるのは角度的に無理なんだ。
　恐竜の頭の上に登った真部さんはディプロドクスだと思って
　その口にまたがろうとした。それで一気に転落したんだよ。
　
　真部さんは暗闇の中で水槽から脱出し、右に走って
　恐竜の隠し扉を開きその中に入った。
　でもそれはブラキオサウルスだった。
　水着のおねえさんは水槽を観客の前に出すことで
　真部さんをブラキオサウルスに登らせたんだ。
　ずっと目隠しをしていた真部さんは、
　水槽が違う位置に動かされていても判らなかったんだ。
　水の中で音声も聞こえなかったからね。
　水着のおねえさんだけではなく、スポットライトを操作してた人とか
　ショーのアシスタント全員が共謀したんだと思う。」



（備考）
ブラキオサウルスの独特の頭の形を指摘する方がいれば
それも正解の一部にする予定でしたが
指摘する方がいなかったので参考情報にとどめておきます
（備考２）
やはり子供は探偵役にすべきではない
子供の口調で真相を説明するのはとてもめんどくさい
「観客」→「お客さん」とか、今回は途中であきらめました



※　問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。