奥様は魔女
Apollo (2003/01/04(Sat) 23:05:01)
すいません。タイトルを書いてなかったので、先程のは削除しました。ご迷惑をお掛けしました。では改めまして。
おヒサ。最近解答者側としては殆ど顔を見せへんApolloです。だって皆さんの問題、俺なんかじゃ全然わからへんねんもんっ!
さて。柊玲奈24歳と相沢圭介19歳の話も第三話です。
今回は予告どおりアリバイ崩しです。前作の比にならないほど長ったらしい話になりましたが、最後までお付き合い下さいませ。
●
創始以来、人類の科学は進化を続けてる。さすがに車が空を飛ぶという、いかにも事故を多発しそうな非現実的な発想は今のところ絵空事でしかないが、犯罪者を特定する為の化学は徐々に確立されてきた。
ルミノールなんて今やパンピーでも知ってるし、刑事のアタシでもよく知らないが、氷やドライアイスの痕跡も見つける方法があるらしい。更に最近では、香川県警が、条件次第では人体に付着した指紋も採取できるようになったらしい。とにかく、犯人をつきとめるべく、科学捜査も進化してるのだ。
だがアタシ柊玲奈は今回、科学捜査に基づいた『死亡推定時刻』が犯人に有利に傾いた事件に遭遇した。
***
非番の日のPM2時10分頃、アタシは街で二人の女性と会った。一人は元先輩刑事で、去年寿退社(と言っていいのか?)した滝川栄子さん。もう一人はその友人の江崎唯さんだ。その二人に誘われ、アタシも二人と共に買い物してお茶した。
暫く付き合ってわかったのだが、この唯さんってのは結構ムカツクお人だった。会話のいたるところで自慢が入る。やれ大学時代に体操で国体四位だっただの、やれ旦那は資産家だの。
先輩も実は彼女をあまり好きではないと、買い物の途中でこっそりアタシに告げた。まったく、気に食わない奴とも友達付き合いをしなきゃならないのが、女の面倒なトコだ。
まあ、そういうムカツクこともあったけど、アタシはそれなりに休日を楽しんでいた。……だが、唯さんに夕食に誘われた辺りから、アタシの平穏な休日は遠ざかり始めてしまった。
PM6時頃、アタシは先輩と唯さんと共に、江崎家の門をくぐった。江崎家の敷地には大きな洋館、そして宵闇の中で明かりの灯るガラス張りの温室があった。
「!?」
――その円形ドーム型の温室の中に、それはあった。温室の中心に、幹と頑丈そうな枝だけを残した、葉の無い大樹が一本。そこに、膝を地面についた状態で首を吊る男性がいた。その両腕は、既に力無く垂れ下がっている。
「あ……、あなた!」
唯さんが叫んだ時、アタシはその温室へと駆け出していた。
温室の出入口は、他と同じくガラス張りの扉が一つだけ。アタシはそのノブに手をかけたが、鍵が掛かっていた。
そこへ先輩と唯さんが駆けつけ、唯さんが言う。
「その鍵は外側からだと、私か旦那の指紋を照合しないと開錠も施錠もできないのっ。高い花ばかりだから、花泥棒よけに……っ」
「だったら早く開けて下さい!」
「あ、はいっ」
唯さんが扉の脇にあったパネルの窪みに中指を差し込む。と、鍵の開いた音がした。
「中には入らないで!」
旦那さんが既に事切れてると判断したアタシは二人にそう言い残し、温室に駆け込んだ。中は暑く、温風を流し込むファンの音が聞こえている。
アタシは大樹へと走る。水でも撒いたのか、地面は少しぬかるんでいた。大樹の真上の天井から何か突き出ているが、あれがスプリンクラーなのだろう。
などと分析してる間に、アタシは膝をついて首を吊る旦那さんのもとへと辿り着いた。スプリンクラーの水を浴びたせいか、旦那さんの全身は濡れていた。その旦那さんの足元に、断熱シートが一枚あった。
アタシは彼の安否を確認する。脈も呼吸も無い。――予想どおり、彼は死んでいた。
アタシは振り返った。地面に残るアタシの足跡の先に、外で待つ二人の姿があった。その二人に向けて、アタシは頭を振った。そして。
「二人はそこで待ってて下さい。署に連絡します」
そう告げながら、アタシはケータイを取り出した。
***
その後、アタシ達の調査で様々なことがわかってきた。
旦那さんは他殺だろう。足の着く高さで首吊り自殺をしたとは考えにくい。
首吊りに使用した縄をくくられた枝は、地上4mの高さにあった。縄にも枝にも、擦れた痕跡は無かった。
現場に落ちていた断熱シートは、40?p×80?p。
温室は強化ガラス張りで、小型ピストル程度では貫通もできない強度の代物だった。何者かがそれを破壊しようとした形跡は無かった。唯一の出入口である扉は、中からは開錠も施錠もできるが、外からは旦那さんと唯さんしか開けることも閉めることもできない。スプリンクラーの作動は一日2回で、PM2時と5時半らしい。室内全体の地面がぬかるんでいたが、足跡はアタシのものだけで、誰かが中に潜んでいた形跡は一切無かった。
そしてその調査の中で、犯人をほぼ決定づける結果が出たものがあった。検死である。被害者がクロロフォルムを嗅がされていたことがわかったのだ。そのクロロフォルムを入れたビンが、唯さんの部屋で見つかった。ビンに残っていた指紋は、唯さんのものだけだった。
犯人は唯さんだ。アタシ達はそう思ったのだが、死亡推定時刻が彼女に完璧なアリバイを作らせてしまった。死亡推定時刻は、PM3時〜3時半だったのだ。その時刻、唯さんはアタシと先輩と共にいた。
唯さんと会って以来、アタシ達は常に唯さんと共にいたので、彼女には何もできなかったはずだ。……いや、一度だけ、彼女はアタシ達と離れたことがあった。3時過ぎに、彼女は5分間ほどトイレに行っていた。その5分間はアリバイが無い。ただ、その場所から現場まではどう急いでも往復40分はかかってしまうので、5分では被害者に接触することすらできないだろう。
よって彼女のアリバイが成立した訳だが、アタシはやっぱり唯さんが怪しいと踏んでいた。そこでアタシは、ひとまず時間の流れを纏めてみることにした。
2:00 唯さんが先輩と会う。スプリンクラー作動。
2:10 二人がアタシと会う
3:00〜3:30 旦那さんが死亡。唯さんのアリバイが5分間だけ無い。
5:30 スプリンクラー作動。
6:00 旦那さんを三人で発見。温室には誰も潜んでいなかった。
むむむむむ……。纏めてはみたが、毎度のことながらアタシの貧弱な脳味噌では何もわからない。そこでアタシは、毎度のことながらあのいけ好かないガキに助力を求めることにした。
ケータイの着信履歴から『相沢圭介』を探し、電話をかける。――と。
『何ですか柊さん。非番の日にも僕の声が聞きたかったんですか?』
同じく非番だった相沢が、電話越しに幼さの残る声で言った。署のお姉様連中に言わせれば、その声もかわいいらしい。そうかなあ? アタシは『喋んなきゃイイ男なのに』と思うけど。アタシは奴の吐くセリフが癇に障るのだ。
まあそれはさておき、アタシは答える。
「あんたの声なんてわざわざ聞きたくないわよ。そんな暇あったらさっさと帰ってビデオに録った『ジャンクSPORTS』観てるわ」
『ということは、暇ではないんですね?』
「そうよ。事件に遭遇したの。犯人の目星はついてるんだけど、どうしてもアリバイが崩せないのよ。で、思いっっっっっっっっっっきり不服だけど、アタシはバカだから仕方なくあんたに訊こうと思って」
『そうですか。つまり、なんだかんだ言って僕を頼りにしてくれているんですよね』
――ピク。相沢が見透かすように微笑してるのを想像して、アタシは口元を引き攣らせた。実際、奴はそうしてるに違いない。
だが大人の女性であるアタシは、それ以上つまらないことに頓着しないことにした。
「そんなことはどうでもいいの。それより、事件の状況なんだけど――――」
気を取り直したアタシは、状況を事細かに説明し始めた。
――――――。
『なるほど。そういうことですか』
あたしが説明を終えると、相沢は軽い口調で答えた。
「そういうことなのよ。詳しく調べてほしいから、今から現場に来てくれない?」
アタシが頼むと相沢は、
『その必要はありませんよ。奥さんのアリバイなら、もう崩せましたから』
と、しれっと言ってのけやがった。
「……は? 今の話で、もう謎が解けた訳?」
『はい。奥さんが友人と会ったのが2時。旦那さんが死んだのは3時。この一時間の時間差を作り出したトリックなら、もうとけてますよ』
更に相沢は平然と答えた。
「……」
アタシはふと、小説なんかによくでてくる、話を聞いただけで事件の真相を暴く探偵を思い出した。『ロッキングチェア・ディテクディブ』だったっけ? いや、アタシもよく知らないけど。しかし、こいつはある意味妖怪だな。
「つまり、やっぱり奥さんが犯人ってこと?」
『はい』
「ふーん、やっぱりね。資産家の旦那を殺し、魔法の如く一時間の時間差を作り出す女。さしずめ、魔女ね」
『それは魔女に対して失礼ですよ。歴史上の魔女と呼ばれる方々は、単に自然学や薬草学に精通していただけなんですよ? だから媚薬なども作れたんです。でも他の人からすれば秘術で惑わしていたようにしか考えられなかったので、魔女などと呼ばれたんですよ』
「ふーん、そうなの? まあいいわ。それで、唯さんはどうやって旦那さんを殺害したの?」
『ああ、それですよね問題は。まあ教えてもいいんですけど、それじゃあ僕は非番にまで働いたことになるじゃないですか』
「文句言わない。アタシだってそうよ」
『柊さんは当事者じゃないですか。僕は無関係ですよ? それなのに働かされるのなら、一つ僕の要求も聞いてほしいんですけどねえ』
電話越しに、奴がいやらしい微笑を浮かべている。アタシにはそれがわかった。ムカツク。言いたいだけ要求を言わせて、『ちゃんとこの耳で聞いてやったわよ』とでも言ってやろうか。……いや、24歳に認められた屁理屈じゃないな。
「……、内容次第よ」
とりあえずそう答えると、相沢は僅かに声を弾ませる。
『別に大したことじゃありませんよ。先月近くにできた、小洒落た創作料理のお店は知ってますよね?』
「は? それって『ら・みぜらぶる』のこと? 最近雑誌なんかによく出てくる?」
『はい。そこに行ってみたいんですけど、男一人では行き辛くて。柊さん、付き合ってくれませんか? 僕が奢りますから』
はい? そんなことでいいのか? なんかアタシの方が条件のいい話に聞こえるけど。
「けど、それって別にアタシじゃなくてもいいんじゃないの? イヴに断った人達に頼んだら、すぐに飛びつくと思うけど」
『そういう人を誘うと、変に誤解されそうですから』
なるほど。確かにアタシならそういう誤解はしないわね。
納得して、アタシは答える。
「わかった、付き合うわよ。それで? どうやって殺害したの?」
『はい、それは――――』
――――――。
『――と、いう訳です』
「……なるほど、ね。でも、それだと唯さんじゃなくてもできそうじゃない?」
『それはそうですが、奥さんは一つ、重大なミスを犯したんです。そのミスが、奥さんしかこの犯行を為し得なかったことを物語っているんですよ』
相沢がしたり顔で微笑した。電話越しだったが、アタシには何故かそれがわかった。
●
以上です。毎度毎度長くてすいません。
さて、今回はアリバイ崩しです。一見完璧なアリバイを持っていそうな江崎唯がどうやって夫を殺害したかと、相沢の言う『唯の犯した重大なミス』を、詳しく答えて下さい。とりあえず殺害方法の手順の完全解答が出た時点で済とさせていただきます。
内容の補足として、被害者は木に登れないことを追加して下さい。
では、まず最初のヒントを。共犯はいません。そしてもう一つヒントがあるんですけど、それは相沢に訊いたって下さい。
俺は一日一回顔を見せる予定をしてますので、答の正否はその時に。一応それなりの難易度があると思ってるんやけど、もしかしたら瞬殺されるかも……。ま、それもしゃあないわな。それはさておき、文章のミスなどがあったらそれも指摘して下さい。問題にアラがあるかもしれませんが、ご了承下さいませ。
ほな、よろしくお願いします。
B.B. (2003/01/04(Sat) 23:41:51)
どーもです。自分的には文章は長い方が読みごたえがあっていいと思いますよ。(^-^)
まずアリバイですけど、温室でしかもスプリンクラーで濡らされていれば、
実際の死亡推定時刻より1時間以上遅らせることもできるのではないかと思われます。
つまり、本当は2時前に殺害していたわけですね。温度が高く、体が濡れていれば、
死後硬直なども遅くなると思います。これはあくまでも推理ですが。
そして『唯の犯した重大なミス』は鍵を閉めたことでしょう。鍵を開けていれば、
自分以外の誰かが殺したと見せかけることもできた、ということだと思います。
以上です。アリバイの方は全くの推理なので、実際はどうなのかわかりません。(^ ^;)
さぷり (2003/01/04(Sat) 23:59:32)
私も長い文のほうが好きですね。小説を読んでいるみたいで。
的外れの推理をひとつ、
まず氷を用意しその上に断熱シートを敷きます。
そしてクロロフォルムで眠らせた被害者の首にロープを巻き、枝にくくりつけ、被害者を断熱シートの上に座らせます。
そしてロープと枝の間にも、氷をはさみます。
後は、下の氷の方が早く解けてくれれば(笑)被害者は窒息、スプリンクラーが氷の溶けた後の水を誤魔化してくれる。
重大なミスは、氷の痕跡を見つける方法があることを知らなかったこととか。
シロ (2003/01/04(Sat) 23:49:32)
あけましておめでとうございます(もう4日ですが)。
『一応それなりの難易度がある』ということなので間違い覚悟で今年初めての推理を・・・。
足跡がない、ので土が乾いている時間にクロロフォルムを嗅がせて木に旦那さんを吊るした=2PM前。
その際、足下に断熱シートで包んだ氷を台として置く。
PM3時〜3時半くらいに完全に溶けて首がしまるよう調節・・・(断熱シートというのがどの程度熱を遮断するものなのか分からないので、不可能なのかもしれませんが)。
木にロープで旦那さんを吊るした時点では足で立たせた状態だったのではないでしょうか?で、氷が溶けることによって膝をつき、首が締まった。
>外からは旦那さんと唯さんしか開けることも閉める
>こともできない。
ということなので、自殺じゃないとすれば閉めたのは唯さん、ですよね、やっぱり。
5分間の空白は意味があるのか、については分かりません。
ちょっとでもいいとこついてたらいいんだけど〜。
ダメですかねぇ?(^_^;)
さぷり (2003/01/05(Sun) 00:07:06)
[10999]に少し補足を、断熱シートの上に座らせたのは、被害者がおきないようにするためです。
Apollo (2003/01/05(Sun) 09:43:52)
ぐぼわはぁっ! それなりに難しいとかほざいといて、ほぼ完全解答が出てるやん! ん〜、でも難癖つけたら結構ちゃうね。もうチョイ粘ったる。皆さん、難癖の付け所の無いクワンペキ(完璧)な解答をよろしくお願いします。
しかし……。ふう。誰もミスリードに引っ掛かってくれない。
唯の重大なミスについては、B.B.さんが完全解答を出してます。
鍵を閉めたことが唯のミスです。6時に誰も潜んでいなかったのだから、鍵を閉められたのは中にいた旦那か唯だけになります。
鍵が開いている間に誰かが旦那を殺す為の仕込みをし、その後に唯が扉の鍵を閉めた、という可能性もありますが、それだと鍵を閉める時に唯は大樹のトコにいる旦那に気付くはずなんです。文中で大樹のトコにいた玲奈が、扉のトコにいた二人の姿を見えているんですから。扉もガラス張りなので、見えなかったとは考えにくい。
という訳で、扉の鍵を閉めた唯が犯人である、ということが判るんです。
さて、殺害方法の成否チェックをば。
B.B.さん。スプリンクラーの時間+温室の室温(わお、回文?)という情報があるのに、警察が死亡推定時刻を間違えることは無いと思います。ええ、希望的観測ですが。
さぷりさん。かなりいいトコいってますねえ。ですが、眠った人を座らせるってそう簡単なことではないと思います。発想はいいので、もう少し突き詰めて考えて下さい。下の氷が先にとける、ですか。上の氷はバカでかいですね(笑)。上に氷なんか挟んだら、ロープの結び目がだるだるで不自然だと思います。断熱シートは被害者を起こさない為と書いてますが、首が絞まっても起きない人なので、氷でも起きないほど眠らされていたのでは? 氷の痕跡を見つける方法はあるにはあるんですが、スプリンクラーの水で有耶無耶にされると考えるのが妥当かと思います。ええ、希望的観測ですが。
シロさん。『一応それなりの難易度〜』のくだりは無かったことに……。さて。木に旦那さんを吊るす手順をもう少し詳しく書いて下さい。できる方法とできない方法とがありますから。氷の上に立たせるとのことですが、眠っている人を立たせるのは無理があります。それだと旦那さんの体を立たせてから手を離した途端、旦那さんの体が崩れ落ち、首に巻いたロープに引っ張られ、首が絞まってしまうと思います。ええ、希望的観測――ではないね。
一週間くらいもつことを期待していたのですが、早くも完全解答が出てしまいそうな状況です。もうヒントは必要無さそうなので、逆に詰問します。何故唯は断熱シートを使ったのか? 大したことではないんですが、そこもしっかりと答えて下さい。
それでは、もう暫くお付き合いくださいませ。
ヤマト (2003/01/05(Sun) 11:04:09)
温室の温度を上げたとか。
(温度を上げれば死体の腐り方も早くなるので。)
大胆に考えると
遺体を氷付けにした。
(これだと、死体は空気に触れず腐りにくくなる。)
でも被害者が水びだしですね。
出直してきます。
ロッキー (2003/01/05(Sun) 17:13:03)
今年もよろしくお願いします。
アリバイ崩しは苦手なのでお手柔らかに。
長期戦のおつもりのようなのでこちらも少しずつ考えます。
一部あえて皆さんとは違う発想をしてみました。
>膝を地面についた状態で首を吊る男性がいた。
>眠った人を座らせるってそう簡単なことではないと思います。
元々膝をついた状態で座らせることってそんなに難しいことでしょうか。
首は枝に上向きで吊ってあるんだから充分可能だと思います。
もちろん2時の時点では首は絞まってません。
下に置いてあるものが溶けたことで体全体が沈み、首が締まったということです。
>何故唯は断熱シートを使ったのか?
氷じゃなくて大きなドライアイスを使ったとも考えられますね。
死体の足に低温やけどの跡が残るのを恐れた。
氷だと痕跡が分かり「足がつく(笑)」と知っていた上での犯行かもしれません。
スプリンクラーはドライアイスを溶かすためか捜査かく乱のためか。
5分間の空白は全然分かりません。
また考えます。
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最後に、これは推理ではなく出題の際のアドバイスですが、
>タイトルを書いてなかったので、先程のは削除しました。
削除キーさえ入れておけば、「チェック記事」を「編集」することにより出る画面で、
問題などはそのままでタイトルを追加することが出来ますよ。
問題も修正できて結構便利です。それとも単に削除キーの入れ忘れ?
B.B. (2003/01/05(Sun) 18:18:09)
むぅ・・・死亡推定時刻のずれは計算済みですか。氷などを使ったという線が濃そうですね。
ロッキーさんの言うとおり、氷の上に座らせることはそんなに難しいことではないと思います。
そしてこれまたロッキーさんの言うとおり、被害者が凍傷などを負わないために、
断熱シートを使ったと思います。
B.B. (2003/01/05(Sun) 19:14:37)
↑に追加。
座らせることができなかったとすれば、大きな氷を用意して、
うつ伏せに眠らせておけば、氷が溶けると首が絞まり、ひざをつく姿勢にもなると思います。
その際断熱シートは皮膚と氷が直接触れるところ、つまり顔をガードすればいいと思います。
ヤマト (2003/01/05(Sun) 23:02:23)
大胆なトリック、
氷付けにする!!
空気に触れないので、腐りにくくなり、
殺害はもっと前に行われていた。
Apollo (2003/01/06(Mon) 11:40:50)
ほぼ完全解答が出ております。そこで、最後にもう一つ質問して、それの正解が明日出ていたら済にしたいと思います。
まず、『五分間の空白』ですが、誰も引っかかりませんでしたが、あれはミスリードだったんです。眠らせた夫を枝の上に載せ、あの五分間に電話を掛けて起こし、寝惚けた夫が枝から落ちて首を吊る。そういう推理ミスを誘いたかったんです。けど、夫を枝の上まで運ぶ方法が無いですし、よしんばできたとしても、足の着く高さで夫が首を吊ったままでいるはずが無い。そういうことだったんです。
では正否判定。断熱シートの解釈については正解です。唯は犯行に氷を使いました。夫の体に凍傷が残れば氷で時間差を作ったことが暴かれてしまうので、断熱シートを使ったのです。
さて。ぶっちゃけると『氷に座らせた』という推理は正解なんです。ただ、眠った人を座らせるのはやはり難しいでしょう。氷の上に膝をついて座らせても、上体が不安定なので倒れてしまいます。『首は枝に上向きで吊ってあるんだから充分可能』と書いてますが、首が枝に上向きに吊られている状態では、首は絞められてしまってます。首にくくられた縄が体を支えた瞬間、首吊りが始まってしまうのですから。
うつぶせにするという推理もありましたが、それは平謝りするしかありません。非っっっ常に申し訳ない! 書き忘れです。夫の服装はトレーナーにジーンズだったので、直接肌が氷に触れていなくても、長時間密着していれば凍傷になります。ホント、ごめんなさい。
そこで、最後の質問です。あまりに単純な答なので推理でもなんでもないんですが、上半身を支えたまま氷に座らせる方法を考えて下さい。現場を思い出せばわかると思います。あまりにあっけない答なので、難しく考えないで下さい。では、最後までお付き合い下さいませ。
最後に。ロッキーさんへ。そうか、編集か。そういう発想に行き着きませんでした。ご忠告、多謝。
B.B. (2003/01/06(Mon) 11:44:25)
むぅ・・・座らせ方ですか・・・。
あ、土下座をしたような姿勢にさせればよいのでは?
こうすれば安定してますよね。
ロッキー (2003/01/06(Mon) 16:47:50)
>上半身を支えたまま氷に座らせる方法を考えて下さい。
まさか、大樹の幹に寄りかからせて体重をかけておいたとかいうことは・・・。
Apollo (2003/01/07(Tue) 11:47:16)
ああああああ、まさかでごめんなさいっ。ロッキーさん正解です。でも正解が出て良かった。
唯は夫を椅子に腰掛けるように氷に座らせました。これで下半身はある程度安定しますが、上半身は不安定です。そこで、幹を背中を凭れかけさせたんです。
謎は全て解けたので、唯のとった行動を追っていきましょう。
午後一時過ぎ。まず夫を大樹のもとに呼びます。そしてクロロフォルムを嗅がせ、眠らせる。
適当な大きさの直方体の氷を大樹の根元に置き、夫をそれに腰掛けさせ、背中は大樹に凭れかけさせます。夫と氷の接する面には、断熱シートを間に挟んでおきます。
座っている状態の夫の首に縄を巻き、縄の反対の端を持って木に登り、ほんの少しだけ縄がたるむように枝にくくりつけます。唯は学生時代に体操で国体四位。木に登るくらいの運動神経は持っていると考えてください。
仕掛けはこれで終わりです。これはミスですが唯は鍵を掛けて温室を出て、友人に会いに行きました。友人と会ったのが二時です。
断熱シートは氷全体を覆っている訳ではないので、保温は利きません。スプリンクラーと室内に送風される温風のせいで、氷は次第に融けていきます。
そして三時過ぎ。変形した氷から、夫の体が崩れ落ちる。すると縄がピンと張られ、首が絞まる訳です。枝側の縄の結び目は幹から少し離れたところにあるので、夫の体はそちらの方に引っ張られます。背後の幹から離れる訳ですから、前方に少し倒れるんです。そして、膝をつく。そこが丁度結び目の真下だったので、夫の体はそこで静止する。こうして、夫は膝をついた状態で、首を吊ることになったんです。
さて。残っていた氷もやがて、二度目のスプリンクラーと高い室温のせいで融けきった。氷があった痕跡も融けた水も、全てはスプリンクラーがうやむやにしてくれる。断熱シートの効果で、夫に凍傷も出ない。唯はこのようにして、時間差を作り出したんです。相沢が言ってましたよね? 『一時間の時間差を作り出したトリックなら、もうとけてますよ』。相沢はトリックに用いられた氷が『とけた』ことを示唆していたんです。
その後、誰かと共に自宅に帰れば、アリバイが成立する。唯はそう計画していたんです。
以上です。
なんか謎解きがスムーズに進まないような問題を作ってしまって、ホントにすいません。俺にアリバイ崩しなんて分不相応でした。次は分をわきまえ、また暗号に戻りたいと思います。
ただぁし! 今回難しめのつもりで作った問題の核心をあっさりつかれてしまい、そこはかとなく悔しゅうございます。という訳で、次回は雑草魂でリベンジや!
最後に。お付き合いして下さった皆々様に感謝の言葉を述べつつ、ますますのご発展をお祈りいたします。
気をつけ! ありがとうございました!
(ありがとうごさいま)したぁー!
てことで、済!
ロッキー (2003/01/07(Tue) 12:26:35)
>俺にアリバイ崩しなんて分不相応でした。
決してそんなことはありません!
僕なんか何問も問題作ってるけどアリバイ崩しなど考えてもカケラも思いつきません。
また今回アリバイ崩しがあっさり成功してしまったのは皆で協力し合ったのと、
Apolloさんが正否判定の際に「行きがけの駄賃」以上に、
つまり答えに直結するヒントを出してくださったからです。
完全解答を求めたのが原因かもしれませんので仕方ないか・・・。
(フォローしてるつもりなんだけど微妙に誉め言葉になってない?)
アリバイ崩しが思いつくんだったらまた作ってください。
社交辞令なんかじゃなく本心です。
僕には(今の実力では)作れませんから羨ましいです。
そもそもアリバイ物が作れる人自体希少なんですからお願いしますよ。
Apollo (2003/01/07(Tue) 17:33:47)
ロッキーさんありがとうございます!
またなんか思いついたら頑張ります!
……でも、次は暗号で。そちらもよろしく。
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。