消えたルビー
ビンズ (2003/08/04(Mon) 20:40:46)
ちょっと長くなっちゃいましたが、
夏休みでヒマのある方はぜひ推理してみてください。
今回は、暗号はありません。
では、問題です。
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笹井邸は、明治の実業家、笹井平一郎によって建てられた築100年を超える洋館である。
うっそうとした木々の中に立つそのレンガ造りの建物は壁一面をつたが這い、いかにも明治洋風建築を思わせる古めかしいたたずまいではあったが、一方、最高度の耐震補強がほどこされていた。
屋敷の広い庭には、3頭のドオベルマンが放し飼いになっていた。この大型犬たちは、飼い主の家族たちには忠実で羊のようにおとなしかったが、それ以外の者に対しては、凶暴この上なく、屋敷への不審な侵入者を阻んでいた。また、屋敷の周囲にめぐらされた高い鉄塀には、監視カメラが配置され、信頼のおける警備会社によって24時間監視されていた。
梅雨真っ最中の7月、笹井平一郎の玄孫にあたる、この屋敷の当主、笹井源一郎(38)は、その妻、洋子(35)と北欧で休暇を過ごすため、1ヶ月間、家を留守にした。
この屋敷には、源一郎と洋子以外に、清美(30)という源一郎の妹が住んでいた。
清美は少女時代に遭った事故のため、下半身不随となり、それ以来、車椅子の生活になった。
清美の障害は他人の介護が必要なほど重いものではなく、身の回りの世話はすべて自分でできたが、事故の後は、この屋敷から一歩も離れようとしなかった。また朝晩の読経は欠かさない、敬虔な仏教徒であった。
源一郎夫妻には、子供はおらず、この3人だけの生活であったため、彼ら夫妻が家を空けるときは、いつも清美が一人で留守をあずかっており、この旅行中もそうだった。
この笹井家には、平一郎が、明治政府の大臣を務めたときにフランスで手に入れた、20カラットを超えるルビーがあった。このルビーは、平一郎以来、門外不出、一子相伝の秘密とされ、この世で源一郎一人がその存在を知るだけで、洋子も清美もそのうわささえ知らなかった。
さて、このルビーは、源一郎は、いつもは自分だけが暗証番号を知る自室の金庫に隠してあったのだが、北欧旅行中は、場所を移し変えて、屋敷内のある場所に隠しておくことにした。
源一郎たちが、旅立ってから1週間後、過去の記録にも無いような、たいへんな豪雨がその地域を襲った。
たたきつける土砂降りの雨とともに、耳をつんざく雷鳴が何時間も続き、その地域一帯が停電した。
豪雨のあと、まもなくして、その地域の大半の家庭は電気が復旧したが、源一郎邸だけが、ぽつんと離れて立つ一軒家であったためか、復旧工事が遅れ、停電が3日間続いた。
長い梅雨が明けた。
夏の輝きが大地を灼きつけはじめた八月になって、源一郎と洋子は旅から戻った。
源一郎は、帰るやいなや、ルビーを隠した場所に飛んで行った。
しかし、ルビーはこつぜんと消えていた。
彼らの旅行中、当然、清美は家からは1歩も離れていないし、彼女がひそかに盗んだということもありえない。怪しい者が屋敷に近づいた形跡もまったくなかったし、監視カメラは、停電中も補助電源で作動しており、警備会社からの報告にもまったく異常はなかった。
したがって、何者かによって、ルビーが屋敷の外に持ち出されたということもありえない。
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問題
さて、今、ルビーはどこにあるのでしょうか?
むた (2003/08/04(Mon) 20:58:37)
お屋敷のアンテナの一番上。雷があたって別のものになっていたりw。石を投げないでください!
(七月の誕生石ルビーは八月になったから消える運命なのだw。GOODーBY RUBY TUESDAY WHO COULD HANG A NAME ON YOU♪)
黒ラベル (2003/08/04(Mon) 21:06:05)
途中、ルビーがダイヤになっているのですが。
怪盗ルビーが持ち去ったなんて、懐かしいですね。
ルビーのありかは、ドオベルマンのお腹の中です。
やまさん (2003/08/04(Mon) 21:53:33)
ゴミ箱の中かな?
源一郎はローソクの箱の中に隠していた。
しかし、清美が停電中だったのでたくさんローソクを使ってしまい、
捨ててしまった。
けっこうヒントに忠実と思うけど・・違うよね?
岩名 杏奈 (2003/08/05(Tue) 08:17:12)
おはようございます♪
とんちんかんな解答で、申し訳ないのですが
参加させて下さ〜〜〜い( ̄▽ ̄;)
源一郎さんはルビーをブレーカーの中に隠して行ったが、
停電でいきなり暗くなって困った清美さんは、
ブレーカーを確認しに行き、棒か何かを使って
ブレーカーの蓋を開けてしまう。
そしてルビーは落ちてしまい…、
うちの場合、ブレーカーの下には洗濯機があるので(^^;、
今、ルビーは、洗濯機の中でぐるぐる回っている、
で、お願いします★
GP02 (2003/08/05(Tue) 13:46:09)
久々の書き込みです。暗号がさっぱりなので。
問題ですが、
庭に埋めておいたのが流れて、排水溝を通ってそのまま海へ(笑)
そのまま見つからないのかな?とか考えてます。
なおここ (2003/08/05(Tue) 15:58:57)
私も黒ラベルさんと同じ、ドーベルマンのお腹の中でお願いします。
冷凍庫の中に、清美さん一人では食べきれない大きさの肉塊があって、
その中に隠したんだけども、停電でとけてしまった(いたんでしまった)ので、
犬にやってしまった・・・、みたいな感じで。
どうでしょう(^_^;)
いや、もうお腹の中じゃなくて、外かも・・・
Yuko (2003/08/06(Wed) 02:35:07)
うーん、私もドオベルマンかと思ったんですけど。
「ロウソク立ての裏」にしときます。
仏壇にあったのを、停電の時に清美が家のどこかに移動させた。
読経の時はスペアを出して使った。
20カラットってどのくらいの大きさなのかなー。
キクジロー (2003/08/06(Wed) 18:32:27)
20カラットは4gですよ。
Yuko (2003/08/06(Wed) 18:50:34)
キクジローさん、ありがとうございます。
1カラット=200mg、という重さは辞書で分かったのですが
大きさはどのくらいなのかなーと思ったんです。すみません。
北ロゥドン(鬼太郎丼) (2003/08/16(Sat) 23:31:09)
>築100年を超える洋館。レンガ造りで、つたが這う。最高度の耐震補強
>3頭のドオベルマンが放し飼い。
>屋敷の周囲にめぐらされた高い鉄塀には、監視カメラ24時間監視されていた。
>梅雨の7月、1ヶ月間、家を留守。
>清美は車椅子。
>身の回りの世話はすべて自分でする。
>朝晩の読経は欠かさない、仏教徒。→ルビーの存在すら知らない。
>1週間後、豪雨。
>雨と、雷鳴が何時間も続き、停電三日。
>監視カメラは、停電中も補助電源で作動
難しい・・・
もし、自分が三日も雷雨に遭い、停電で、暗闇の中、過ごすハメになったら、
何をするか ?
洋館→レンガ→ 連想としては、暖炉に火を点けて、暗闇からくる恐怖を無くす・・
というのはどうでしょうか ?
で、暖炉の中のルビーは、焼失した・・・とか・・(滝汗
ビンズ (2003/08/17(Sun) 01:37:42)
いろいろな回答をありがとうございました。
黒ラベルさん、なおここさん、正解です!
特に、ルビーがなぜドオベルマンのお腹に入ったのかまで説明がしてあった、なおここさんの答には、満点を差し上げたいと思います。
とりあえず、問題の解説です。
(解説)
源一郎は、旅立つ直前に、赤身の牛肉の大きなブロックの中にルビーを入れ、そのブロックを冷蔵庫(冷凍室)に入れ、冷凍にして隠した。
長い停電によって、その肉が解凍してしまった。
梅雨ということもあって、早く食べないと傷んでしまうおそれもあった。
敬虔な仏教信者である清美は、戒律によって殺生を禁じられ、肉食をしないので、そのブロックをドオベルマンの食餌としてそのまま与えた。
3頭は肉に食らいつき、ルビーはそのうちの1頭に丸のみされ、そのまま体内に貯留した。
(補足)
犬が異物を丸呑みすることはよくあります。
多くの場合、そういう異物は、体外へ出されるようですが、そのまま貯留することもあります。ゴルフ場の近所で飼われている、ある大型犬が、体調をくずして、病院で手術を受けたら、体内からたくさんのゴルフボールが出てきたこともあるそうです。
むたさん、やまさん、岩名杏奈さん、GP02さん、Yukoさん、キクジローさん、北ロゥドンさん、レスありがとうございました!
次は、もっと難しくて、おもしろい、situation puzzleを出してみたいと思います
(と言ってみたものの、まったく自信なし・・・)
では。
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。