私の人生を変えた授業(大学院)のアレンジ
むた (2003/09/03(Wed) 22:29:59)
かなり大げさな題名ですが、世間でよくある事例をアレンジしてみました。二人の会話をよく読んでから、巻末の問題も解いてみてください。
場所:会計事務所
登場人物:税理士(先生と呼ばれています)
長年のお客さんの奥さん(65歳くらい)
奥さん「先生、突然お邪魔してすみません、実は相談したいことがあるのですが。」
税理士「どのようなことでしょうか?」
奥さん「実は主人のことなのですが・・・、遺産の6割を次女に、遺産の4割を長女にといい始めまして・・・。」
税理士「確か、妹さんは結婚して今と成町で暮らしてられるんですよね。」
奥さん「ええ、それでいまやすっかり床についた主人を長女夫婦が介護してまして・・・。」
税理士「いったい何があったんですか?」
奥さん「いえね、長女はもともと無愛想でつっけんどんなところがあるのですよ。世話の仕方も少々荒っぽいところがありまして・・・。次女は愛想がよくて週一回お見舞いにきてくれてお小遣いやらプレゼントやらを持ってきてくれるんですよ・・・。」
税理士「・・・・」
奥さん「私からも主人に何度も手を動かしてる人を優遇するよう説得しているのですが・・・、その「寄与分」とかいい始めまして・・・もう難しい言葉が出ると私はちんぷんかんぷんで・・・、それで、先生の言うことならば主人も聞くのではないかと思いましておすがりにきたのですが・・・。」
税理士「寄与分・・・財産を増やすことや減らさないことに対する貢献度をあらわす言葉ですが・・・そうですか・・・・・・・わかりましたなんとかやってみましょう!」
税理士先生は後日、アポをとって見事におじいさんを説得するのに成功しました。
では、ここで問題です。税理士先生はどのような内容でおじいさんを説得したのでしょうか?
条件1:必ず「寄与分」をいれてください。
条件2:情に絡める言葉は使わないでください。
条件3:言わずもがなですが、長女夫婦を助けることを趣旨としています。
ではどうぞ!(えー、ヒントは追い追い出しますので、質問でもいいです、よろしく。)
やじろべー (2003/09/04(Thu) 00:42:19)
まず質問ですが、奥さんの相続分は0で考えるんですか?
奥さん50%、娘2人25%ずつが法律による相続でしたっけ。
長女夫婦の介護による受けた時間的・経済的制約を
寄与分として考えると・・・みたいな感じですか?
さっぱりわかりません。
むた (2003/09/04(Thu) 05:18:36)
やじろうべーさんレスありがとうございます。
奥さんの取り分を書くのを忘れておりました。すいません。趣旨は単純におじいちゃんは次女の取り分を長女の取り分よりも多くする、と言い始めてと考えてください。でその理由としておじいちゃんは寄与分をたてにこんなこと言い始めたと。
「次女は毎週やってきてはお小遣い(お小遣いというくらいだからまあ多くて1万円くらいでしょう。それでも月に2万から4万くらいと考えてください。)をくれる、そのお金は結局生活費になっている。このお金を払う分我が家の財産の目減りを防いでいるのではないか。その貢献分を次女に残してあげたい。」
だから、長女がいかに財産を減らさないことに貢献しているか、そこに説得の余地があるということです。
虫歯治療中 (2003/09/04(Thu) 11:59:25)
どうもです。
妻は税理士先生に離婚についても示唆していた。
すなわち、当たり前だけど長女夫妻が居ない場合、介護のほとんどは自分
にかかってくるわけで…、となるとその疲れによる離婚もかんがえなけれ
ばならなくなる。
離婚にあたっての慰謝料もしくは財産分与の請求を長女夫妻の存在で未然に
防ぐことができた。・・・「寄与分」
それにつけても、妻の存在は大きなぁ・・・。
むた (2003/09/04(Thu) 12:25:12)
虫歯治療中さん、レスありがとうございます。
スタート地点の考え方は非常にいいです。ただ、離婚まで行くのは飛躍のし過ぎかと・・・。そのままで充分寄与分の証明はできるはずですよ。
Yuko (2003/09/04(Thu) 15:54:41)
次女が毎週遊びに来て置いていく小遣いと、
長女が介護にかけている時間・労力・金銭を
旦那さんの目の前で計算してあげる。
ホームヘルパーさんの給金で換算してもいいですよね。
すると長女の方が家計を助けていることが分かる。
その分を長女の寄与分に計上する。
とかでどうでしょう。
でも今度は次女が反対しそう・・・。
むた (2003/09/04(Thu) 23:33:59)
Yukoさん、正解!
そうです、ヘルパーさんあるいは介護つきの施設にいれるならどのくらいかかるか計算してみるのが一番正しい方法なのです。
たとえばヘルパーさんの場合、仕事は非常に細分化されていて、主なものだけでも食事、お風呂、下の世話、掃除、洗濯・・・これがすべて別料金ですが、お姉さんはほとんど一人でこれらの仕事をやっています。
介護つき施設だと詳しい値段は知りませんが、預け金だけで数百万の世界です。実にお姉さんの貢献度は高いのですが・・・地味な仕事であることと血縁関係ゆえに「あたりまえ」のようにみなが感じてしまう・・・。悲しいことです。
このケースはかなりやわらかく作っております。長女にとってお母さんは味方だし、遺言状を書く前に行動しています。なにより、おじいちゃんも理屈の通用する相手だということも。実際授業で習ったケースはもっと悲惨でここでは紹介できないものでした。(家族全体の集団リンチといっていい内容でした。)
で、題名をつけた理由というのは、そのときの授業で先生のいった言葉が税理士になった今でも頭から離れないからです。それはこんな言葉でした。
「人は楽したいしいい思いをしたい。そのためには親兄弟、子供すらいけにえにする。どんな醜いことでもやるんだ。弱い人間にすべての負担と責任を押し付け、挙句財産を一文もやらないなんて普通にあることなんだ。他人がそれに対し何かしてやることはほぼ0といっていい。だけど、弱い人間の盾になれる立場の人間がいる。士業(弁護士、税理士など)はそのひとつだ。知識を積むことで弱いものの立場を守ることが可能なのだ。知識は武器であり盾なのだ、強くしてそして使い方を間違えるのではないぞ。」
/ (2003/09/05(Fri) 00:05:00)
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