探偵事務所第2の事件
越智月久 (2004/04/24(Sat) 09:24:26)
我が探偵事務所も少しずつ客が増えてきた。私をうならせるような
大事件は無いものかと思っていたら、美しい依頼人が現れた。毎回毎回
美しい未亡人が現れるのは読んでくれる人へのサービスだ。
「亡くなった夫が莫大な遺産を残したのですが、日本全国の全ての駅前の
銀行に貸金庫を借りているのです」
同じパターンだな……莫大な遺産といってもあまり当てにはならない。
先日の事件も「一坪一億の土地」というので調べたら、「一億」では
なく「一番奥」の「いちおく」だった……一坪の土地では使い道がない……
「そのどこかに全財産の権利書を入れてあるはずなのですが、どこの
駅か分かりません。駅さえ分かれば後は分かります」
「手がかりは」
「はい、夫はパズルが好きでした」
またか……パズルが好きな奴は性格が悪い、人が困るのを見て喜ぶ
なんて、人間として最悪、どうしようもないクズだ!
「こんな手紙を残していたのです」
見ると、次のような手紙だった。
『私の女房は口づけが好き。何回やったか数えましょう。
2417568
6232524
2815944
8662448
9576331
5834123
3312955
2422888
4121678
8383456
2145836
8562498』
「こんなに毎日キスをしていたんですか」
「いいえ、この数字はでたらめです」
「一度私としませんか」
とたんにエルボースマッシュ、ニードロップ、コブラツイスト、
スペシウム光線、かめはめ波、光武F2、マリオアタック、更に
L2ボタンの連打……ううん、私が気を失ったふりをしている間に、
誰か、答えを出してくれ。
キョウ (2004/04/27(Tue) 10:52:06)
越智さんどうも。
長い間考え、ようやく解った気がします。
答えは、品川駅周辺の銀行ですね。
湯歌 (2004/04/27(Tue) 21:41:33)
越智月久さん
こっちの答えも気になりますが
「探偵事務所第1の事件」の回答もお願いします m(_ _)m
どっちも自分にはむずかしいです・・・
越智月久 (2004/04/28(Wed) 10:10:31)
「奥さん、3日も掛かってすみませんね」
「それで、分かったのですか」
「はい、こんな程度は助手のキョン君でも解けるもので、対して難しくは
ありませんよ。品川です」
「すぐ行ってみます。見つかったらご連絡しますわ」
「はい、必ず見つかりますよ」
私は自信満々見送った。未亡人が見えなくなると、
「キョンちゃん、ありがとう……もし解けなかったら、ボクちゃんとっても
恥をかくところだった」
泣いてお礼を言うのでした。
完結編は数日後……
越知日久 (2004/04/28(Wed) 19:19:53)
「キョン」じゃなくて「キョウ」だろっ!!!!
! ! ! A K A B ! ! !
越智月久 (2004/04/29(Thu) 11:11:42)
未亡人は、無事に権利書を手に入れたと報告に来た。
「でもどうして分かったのですか。
「簡単ですよ。手紙にあった『口づけ』というのは『キス』、つまり
『奇数』を表すのです。問題の数表の奇数だけを塗りつぶしてご覧な
さい。
24■■■68
62■2■24
28■■■44
8662448
■■■6■■■
■8■4■2■
■■■2■■■
2422888
4■2■6■8
8■8■4■6
2■4■8■6
8■624■8
「ほら、『品川』という文字が浮かび上がったでしょう。私にとっては
この位は大した難問じゃありませんよ」
「ありがとうございます」
「惚れ直したでしょう。どうです、お礼にキスでも」
彼女は私をボコボコにして帰った。入れ替わりにキョウ君がやって来た。
「キョンじゃなくって、キョウでしょう! 人の名前間違えて」
やっと起きあがった私はキョウ君にもボコボコにされたのであった。
この事件完結
※ 問題中に使用されている人名、地域名、会社名、組織名、製品名、イベントなどは架空のものであり、実在に存在するものを示すものではありません。